財団法人 民間放送教育協会

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第131回 母さん。ボク、漁師になる。

2007年2月24日(土)西日本放送制作

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『豊穣の海』と呼ばれる瀬戸内海。かつて、時代のうねりに呑み込まれて荒々しくその姿を変えたこともあったが、人々の環境保護活動に加え、自然の自助能力により、海はよみがえり始めた。しかし、漁師の数は減り、若者の漁業離れは続く。20年ほど前、瀬戸内海には8万人を超える漁師がいたが、今やその半数にも満たない。どこの漁協も後継者不足に頭を抱える。そんな中の今から2年前。高松市(香川県)の小さな漁協に漁師見習いの少年が現れた。玉浦功次くん、当時17歳。高校を2年で中退し、建築・土木・サービス業などのアルバイトを繰り返しながら生活していたところを漁協の組合長に拾われた。たったひとりの家族、母親と離れての一人暮らしを始めた功次くん。彼に一からさまざまな漁を教える組合長は、瀬戸内海では数少ないタイラギ貝漁(潜水漁)の漁師。タイラギ漁は冬に行われる。温暖な気候の瀬戸内海とはいえ、冬の海は厳しい。潜水漁は、ひとつ誤ると命をも落としかねない。功次くんを息子のように思うあまり、厳しく接してしまう組合長。しかし、そんな組合長の姿に、功次くんは家族のありがたさ、親子の絆の大切さを見る。


キ ★ ラ ★ リひとこと
1年前。冷たい雨が降るある日、高松港の桟橋のすぐ近くでひとり素潜りの練習をしている功次くんと初めて出会った。漁師の見習いだというが、素人の小生の方がまだ上手だと内心思いながら見ていたが、ひたむきに練習を続けるその姿にいつしか見とれていた。さわやかな笑顔と一緒に彼はサザエをひとつ小生に手渡した。「ここで見つけたんです。ハハハ」17歳で社会からドロップアウトした彼は、親をはじめ自分を取り巻く環境を恨んでいたが、組合長との出会いで考えが変わったと言う。今は、自分を取り巻く環境をもっと良くするために頑張っているという彼の言葉につくづく、人はひとりでは生きていけないことを再認識させられた。


【高松市東部漁業協同組合】
住所:〒760-0031 香川県高松市北浜町8-22
TEL:087-821-4155

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