主人公の福井恒美さん(60)は鳥取県倉吉市で荷台付き自転車による移動販売「くらよしカーゴマルシェ」を行っています。
高齢化率の高い市内2地区で週に2回、新鮮な野菜や果物などを住民に届ける取り組みで、高齢者や体が不自由な人の買い物支援を通じて、地域コミュニティーを活性化させることが目的です。
しかし、取り組みを始めたおよそ2か月後まちを震度6弱の地震が襲います。地震発生後、福井さんは利用者のお年寄りの安否確認に奔走したといいます。
この取り組みが災害時に地域のつながりで互いに支え合う「共助」を推進する活動として多方面から注目を集めていています。
そのほかにも移住者支援のための市民大学を開いたり、復興を支援するボランティア団体と連携、今年から中山間地域の活性化にも取り組み始めた福井さんはこう語ります。「お金じゃ買えないものがあるだろう。それを広め、子どもたちの世代につなげていきたい」
井戸端会議の復活を目指し、頼れる「まちのオヤジ」として奮闘する男性の姿を追いました。