#70 江戸時代からの伝統を再び! 地域を照らす和傘工房の挑戦

2016年11月20日(日)(テレビ朝日放送) 大分放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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日本の伝統文化の一つである和傘。かつては庶民の暮らしになくてはならないものとして全国各地で数多く生産されてきた。
大分県北部に位置する中津市。戦国武将、黒田官兵衛ゆかりの城下町は、良質の竹に恵まれ江戸時代から団扇や傘造りが盛んだった。しかし、最盛期には約70軒あった中津市の和傘屋は洋傘の普及とともに衰退し、平成15年に一度途絶えた。

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そんな中、 城下町中津のシンボルとしての和傘工芸の伝統を復活させようと11年前に結成されたのが和傘工房朱夏。独学で和傘作りを学び、今では全国から注文が殺到するほど人気を博している。
人気の秘密は、伝統+革新!
昔ながらの番傘や祭り傘はもちろん、ジーパンや洋服などの普段着にも合う洋柄の和傘や、ランプシェード型の和傘・和風あんどんなどのインテリア作品なども制作する。和傘を町の特産品として発信することが、地域の活性化に繋がる。

小さな和傘工房の挑戦が、今大きく花開こうとしている。

編集後記

ディレクター:都甲尚伸(大分放送)

和傘工房「朱夏」の存在を知ったのは、先輩ディレクターが作ったレギュラー番組内での紹介がきっかけでした。恥ずかしながら、私の人生の中で(ほぼ)和傘を見たことがなかったものですから、その美しさに感動し、いつか自分が取材に行こうと秘かに思い、はや5年、ようやく、番組で取り上げさせていただくことが出来ました。

後継者不足や洋傘の普及により衰退する和傘文化。全国に残っている和傘工房はわずか、15軒ほど。このままでは、日本が誇る素晴らしい伝統工芸が途絶えてしまう!そんな中、立ち上がったのが今吉次郎さんの和傘工房「朱夏」です。
元々は、市の職員として幅広い活動を行っていた
今吉さん。色々とお話を伺ってみると、過去にカレー店を経営していたり人力車で観光案内をするなど、なんとも不思議な経歴の持ち主です。和傘作りも独学で学んだそうです。番組では触れていませんが教材はなんと、市の図書館にあったビデオ。正直、ちょっと胡散臭いと初めは感じてしまいましたが、和傘作りに対する熱意は本物です!完成までに、2か月かかる手間のかかった品々は、伝統芸能の本場を始め、各方面で高い評価を得ています。
和傘作りで町の活性化に奮闘する今吉さん、彼の事を知らない人はほとんどいません。優しい笑顔で中津の町を明るく照らす今吉さんのキャラクターも必見です!!

番組情報

◆和傘工房 朱夏
【住 所】大分県中津市 鷹匠町901-1
【電 話】0979-23-1820

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