其の125 2009年度 民教協会長賞受賞作品 津軽に生きる人形芝居~金多豆蔵~

2011年2月12日(土)(テレビ朝日OA)青森放送制作

2009年度 民教協会長賞受賞作品

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青森県の津軽地方に明治時代から伝わる人形芝居があります。その名も「津軽伝統 金多豆蔵人形一座」。酒好きで情けの深い“金多”とおしゃべりだけど義理堅い“豆蔵”の2体の人形が津軽弁で漫才をしたり、冒険をする中に世相を嘆き、笑い飛ばすというもの。100年以上に渡って地域の人たちに笑いを届け、愛されてきました。現在、人形芝居の座長を務めるのが米農家の木村巌さん(45)。お姉さんと二人で活動を続けています。娯楽が多様化する現代にあって、人形芝居はかつてのような引き合いはありません。とある学校では、人形芝居の大きな特徴でもある津軽弁を、教育に悪いので使わないでほしいと言われたこともありました。
一方で、木村さんの活動に共感を覚え、人形芝居の定期公演を提案する地元ホテルの協力者も現れました。時代と時代の狭間で、伝統を守り伝えることの難しさを実感しながらも、精力的に活動を続ける木村さんの人間力に迫ります。

 

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◆誰かがやらなければ大切なものが消えてしまう

◆人形は心を移す鏡 辛いときこそ前を向け

◆今、自分に出来ること それは人形芝居を続けること

◆人形芝居という木を 後世に残る大木にしたい



◇ディレクター:本宮修司◇
金多豆蔵がこの世に誕生して今年で104年。この番組の取材を通して始まった私と金多豆蔵とのお付き合いは、まだ2年です。このたった2年の間だけでも、続けることの難しさを目の当たりに見た気がします。おそらく先代たちの時代にも様々な困難があったに違いありません。三代目座長木村さんの姿を通して先代たちの努力の姿も透けて見えました。
「がんばるとは続けること」
簡単なようで難しい“がんばる”という言葉の意味のひとつを教えてくれた取材でした。
番組放送後、木村さんが暮らす中泊町では金多豆蔵専用の常設劇場をオープンさせ、その保護と普及に乗り出しました。
木村さんは相変わらず各地での公演を精力的に行いがんばっています。
金多豆蔵と私のお付き合いはまだ始まったばかり。もちろん今後も続けていきます。

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