#205 フミくんカンちゃんの"ひなた"暮らし ~旅好き夫婦の古民家食堂~

2020年1月18日(土)(テレビ朝日 放送) 宮崎放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

 宮崎県北部・日向市は国内屈指のサーフタウン。一方、日本の古き良き風景も残っています。神武天皇のお舟出の地とされる美々津地区は、江戸末期から明治にかけ、関西との交易で栄えた港町。いまでも当時の面影を伝える古民家が軒を連ね、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。ここに2018年11月、1軒の食堂がオープンしました。築160年の古民家を改装した「ひなた屋」です。

 店主は地元出身の金丸文武さん(38)料理担当は大阪出身の妻・奈緒さん(37)。お互いをフミくん、カンちゃんと呼び合う仲良し夫婦が営む「ひなた屋」は、地元の人から旅行者まで気軽に集える場所として早くも人気のお店となっています。2人が飲食店を営むのは初めて。フミくんは、路上ライブの稼ぎだけで世界を2周した旅人ミュージシャン。カンちゃんも66か国を訪れたバックパッカーでした。世界を巡った2人が、「理想的な町」と話すのが、フミくんのふるさと・美々津。

 しかし高齢化伴う人口減少により、歴史ある町並みにも空き家が増加しています。実はこの町並みを保存地区にしようと取り組んだのは、フミくんのお爺さんでした。その意志はいまフミくんとカンちゃんに引き継がれています。2人は、自分たちが暮らす町を盛り上げようと、お店でのイベント開催や、お祭りのPRなど、地道な町おこしに取り組んでいます。

 そして、美々津の町おこしと共に2人がライフワークとしているのが、旅で出会ったインドの子供たちへの支援活動。お店の営業に町の行事、町おこしと、多忙な毎日を送りながらも、インドを訪れ、現地の子供たちと音楽を通して交流を深めました。これも美々津で町おこしを続けるための原動力の1つとフミくんは話します。そして帰国後、2人は美々津の町おこしにつながる新たな取り組みを始めました。
「大好きな町で暮らすため」の町おこしにマイペースに取り組む夫婦の暮らしに密着しました。

編集後記

ディレクター:高橋晋作(宮崎放送)

フミくんこと金丸文武さんと初めてお会いしたのは、いまから4年前。世界一周目の旅を終え、宮崎に戻られていた時でした。たまたま見つけた金丸さんのブログに書かれていたのは、「6000円とギター1本で世界一周」の文言。これは会ってみなければ!と連絡したのがきっかけです。その際、「今度、世界2周目の旅に出ます」「インドの子供たちにリコーダーを配ろうと思ってます」という旅の計画を伺うも、取材には至りませんでした。しかし後日、久しぶりにブログをのぞいてみると、地元・美々津で古民家食堂を開くという計画が!しかも大阪出身の奥さんも一緒に!美々津は県内ではよく知られた町並み保存地区。しかし空き家問題など課題も抱えていました。そこに世界を旅した夫婦が移り住み、古民家を自ら改装し、食堂を開く、となれば取材しない手は無い!と思い今回番組で取り上げさせていただきました。

実は美々津には、フミくんとカンちゃんのお店ができる少し前から、カフェやゲストハウスなどができ、注目を集め始めたところでした。どのお店も、訪れると“ほっ”とするような穏やかな雰囲気が流れています。そこに、久しく1軒もなかった食堂がオープンしたことで、美々津の町には「歴史」「文化」に加え、「食」と「癒し」という新たなアピールポイントができたように思います。

今回、2人のバックグラウンドを描ければと思い、インド旅に同行させてもらいましたが、静かな港町から超カオスなインドという全く違う環境に、私自身、衝撃を受けっぱなしでした。それでもさすがは旅好き夫婦。インドにいながらも美々津の時となんら変わらぬ立ち振る舞い。現地で2人と合流した時の安心感は、いまでも鮮明に覚えています。そして旅をすることで、普段の暮らしの素晴らしさを自分自身も感じることが出来ました。
番組を通して、フミくんとカンちゃんが暮らす美々津の町に興味を持ってもらうとともに、皆さんが暮らす町を見つめ直す機会になればうれしいです。

番組情報

◆古民家食堂 ひなた屋
【電 話】0982-58-0233

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