静岡放送(令和元年度)

 

静岡放送(令和元年度)
【活動名】読み聞かせ事業
【実施期間】2019年6月~2020年2月
【実施回数】5回

<事業実施の成果・課題>
【第1回】会場に、床に座れるスペースを設営。子どもたちと目線を同じにするよう読み手も床に座って読み聞かせをしました。子どもたちは挿絵をのぞき込んだり指をさしたりして、読み手のアナウンサーと会話をしながら楽しく進行できました。
【第2回】プロの読み聞かせのコツと、発生・発音・表現についてもレッスンを行いました。
【第3回】発生・発音・表現について個人個人にレッスンを行いました。日頃の発声練習、滑舌練習の大切さについてもレクチャーしました。
【第4回】会場の小上がりスペースにクッションを敷き、親子で座れるスペースを作り実施しました。子どもたちは読み手のそばに座ったり横に立ったり、時には挿絵を指さしたりしながら思い思いに楽しんでいました。
【第5回】朗読した作品「乳と卵」は全て関西弁で書かれています。耳で聞くことで関西弁の面白さを感じて欲しいと、京都出身の野路アナウンサーが朗読を担当しました。
また、静岡県内でも地域によって方言がまったく違うことを説明。地域ごとにどうしてそのアクセントやイントネーションになったのか有力な説を紹介し、出身地ごとの方言の違いを発見し合いました。

<担当者の感想>
【小沼みのりアナウンサー】
・発声練習は自分の声量の上限を高め、高低の幅を広げるためなので、これ以上大きな声は出ない!という限界値で取り組むこと(負荷をかけるという意味)の大切さを教えました。早く読むことが滑舌練習ではない。ゆっくりでも正確に読めるところから始めて読めたらスピードを上げていくことで滑舌がよくなること、を伝えると驚いた様子でしたが、2回目の発声練習では2倍くらいのボリュームで声を出してくれました。
【野路毅彦アナウンサー】
“・川上未映子さんの文体は、整ったリズムではなくジャズのアドリブのような楽しさがあるので音読に向いています。登場人物が、思考の流れとは別の事柄を話し始めるところなど工夫した表現ができて、読み手としても楽しかったです。
・会場からは時折クスッという笑い声も聞こえてきました。基本的にシリアスな場面の表現の中にユーモアが流し込まれてくる川上作品の味わいを伝えることができたのではと思います。

<教諭・保育士・子どもたち・参加者の感想>
・普段の発声で何を気をつければ良いか、意識すれば良いか再確認ができ、より頑張ろうという気になりました。
・声に変化をつける転調や文章表現に合った声の出し方をするなど、いくつも参考になることがありました。今日はとても濃い1日でした。
・関西弁のリズムや間の取り方、声の強弱などが楽しかったです。耳で味わう朗読は読書とは違う楽しみ方だと知りました。
・静岡弁とひとくくりにしていましたが、県内でも地域によってまったく違う方言があると知り面白かったです。言葉のプロの解説も説得力がありためになりました。人生が豊かになりました。