其の85  徳島発 ひとりでもできたよ~島の学舎に刻んだ最終章~

2010年4月17日(土)(テレビ朝日OA)  四国放送制作

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徳島県鳴門市の島田島で132年の歴史を刻んできた島田小学校が、この3月で休校になった。最後の1年間は生徒が一人だけ。田中大志くん(12歳)は漢字が大の苦手で、国語の力は6年生になった時点で低学年レベルだった。そんな大志くんが一大決心する。それは、島に伝わる戦争の悲劇を伝える朗読劇への挑戦。それもたった一人で…。これまで島田小学校の先輩たちが続けてきた朗読劇から、自分一人だけになったからといって逃げ出したくなかったから。しかし、国語が苦手な12歳の少年にとって、それは想像以上に大変なことだった。そんな大志くんを支えたのは、担任の村松由丈先生(42歳)。大志くんと1対1で向き合い、一緒に1段1段階段を上るようにゴールを目指す。2人は仲の良い友だち同士のようでもあり、時には厳しい父と息子のようでもあった。先生との絆を深めながら、大きく成長していく大志くん。二人三脚で歩んだ島の学舎の最終章を追った。



◆良さを伸ばすことで苦手に対する姿勢が変わる

◆逃げずに頑張ること 感謝の気持ちを忘れずに

◆小さな学校だからできることがたくさんある



◇ディレクター:大谷正憲◇
四国放送のある徳島市から車を約40分走らせると、島田小学校に着きます。そこは、別世界でした。どこまでも純真無垢な大志くんと、12歳の少年に真摯に向き合う村松先生がいました。教室の雰囲気は、いつも温かく明るくて…。いつしか、島田小学校に通うのが楽しみで仕方なくなりました。居心地がよすぎて、取材中に教室の片隅で寝てしまうことさえありました。大志くんがやり遂げた朗読劇の本番では、「頑張れ!大志」と心の中でエールを送り、大志くんが奮闘した最後の運動会では、借り物競走に出場、卒業式では、成長した大志くんの姿に涙しました。いつのまにか、親のような気持ちで大志くんを見ていたのかも知れません。村松先生、今どき、こんなに生徒と気持ちが通じ合える先生がいるんですね。ちょっと泣き虫ですが、ほんとうにいい先生でした。

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