#71 高知発!鰹乃國の極旨ガツオ~究極の鮮度に挑む男たち~

2012年10月28日(日)(テレビ朝日 放送) 高知放送制作   協力 文部科学省

秋…。カツオが美味しい季節です。脂がたっぷりとのった旨味豊かな戻りガツオ。魚好きにはたまりません。鯨が潮吹く土佐の海ではいま、漁師たちが一心不乱に竿を振るっています。
高知県中土佐町久礼。カツオの一本釣り漁400年の伝統を誇る小さな漁師町です。毎年この時季、旬の味覚を最高の状態で味わおうと、県内外から多くの食通たちが訪れます。目指すは、町の中心にある久礼大正町市場。ズラリと並んだ獲れたて新鮮なカツオのほか、刺身やタタキにどんぶりと、カツオ尽くしの食が人々のおなかと心を満たします。
さて、皆さん、この本場のカツオがもしも、とびきり新鮮なままでお宅に届くとしたら…。そんな素敵な取り組みがこの春から始まっているんです。
「カツオといえば久礼。久礼といえばカツオ」。とにかくカツオにこだわった町づくりを展開し、自らを「鰹乃國」と謳う中土佐町。しかし、町は今、深刻な問題を抱えていました。カツオ漁の衰退です。10数年前に20隻以上あったカツオ船が、今ではたったの7隻に…。
このままでは「鰹乃國」が危ない。そこで町が考えた秘策は…、やっぱりカツオ。町の看板であるカツオに、さらにこだわることでした。魚の付加価値を高め、魚価低迷を打開する作戦に出た町は試行錯誤の末、ついにこの春、すごいカツオを生み出しました。その名は「ぴんぴ」。釣りたての鮮度にとことんこだわった、”ピンピン”で”ピン”の品質を誇る新しいブランドです。その味わいには、船の上で毎日釣りたてを食べている漁師が太鼓判を押し、お客さんからは大絶賛の声。どうしてそんなに新鮮なのか?そこには、国内最先端の鮮度保持技術と、ふるさとを思う人々の熱い思いがありました。極旨のカツオと「鰹乃國」の未来をかけた、男たちの挑戦を追います。


◇ディレクター:清水章志(高知放送)◇
高知県中土佐町が未来への希望を託した「ぴんぴ」ガツオ。その味わいは、高知に生まれ、何度となくカツオをいただいてきた私もビックリするほどのおいしさでした。濃厚な旨味はもちろん、食感が違う。プリプリ、モッチモチなんです。
高知といえば、カツオ。その中でも「鰹乃國」として名を馳せる中土佐町久礼には、観光客だけでなく、私たち取材陣も足繁く通っています。しかし、今回の番組を通じて、「鰹乃國」の奥深さを改めて知ることとなりました。
町民の台所、久礼大正町市場にある鮮魚店のご主人によると、久礼の町には、いかにカツオを売るかではなく、いかに自分たちがおいしくカツオを食べるか、そんな考え方が根底にあるといいます。刺身で食べる技術。うまい、まずいを判別する能力。長い年月をかけて培われてきたカツオという食材へのこだわりこそが、この町の強みなのです。久礼で食べるカツオはおいしい。それは、町の人たちがプライドをかけて出しているからです。一皿の刺身に、町の集大成が盛り込まれているのです。

夜中に出港し、夜明けから日没まで、ひたすらカツオを追う漁師さん。カツオ一本をこともなげにさばいてみせる漁師のおかみさん。取材でお世話になった皆さんの日常すべてが、「鰹乃國」たる所以を表しているように思えます。カツオとともに生きる。おいしいものを食べることに幸せを感じられる暮らしを守る。その営みの延長線上に今回ご紹介した「ぴんぴ」ブランドがあります。新鮮なカツオと豊かな食文化、そして素朴であたたかい人々…。「鰹乃国」が皆さんを待っています。

◆番組でご紹介した情報◆

■中土佐町 水産商工課
(「ぴんぴガツオ」注文・問い合わせ先)

【電話】 0889-52-2473
※番組で紹介した「初ガツオ」は、5000円(送料別 3~4人前)でしたが、現在、予約を受け付けている「戻りガツオ」は魚体が大きいため、8000円(送料込 5~6人前)で提供するとのことです。
■鰹乃國の湯宿 黒潮本陣
(中土佐町久礼の「ぴんぴガツオ」提供店舗)

【電話】 0889-52-3500
【営業時間】 11:30~13:30
【定休日】 木曜日
※「ぴんぴガツオ」の確保・提供は天候等の影響を受けるため、お越しの際は、事前に入荷状況を
問い合わせてくださいとのことです。

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