静岡放送(令和2年度)

【活動名】読み聞かせ事業
【実施期間】2020年6月
【実施回数】1回(オンライン)
【ネット配信】8作品
【配信期間】2020年4月~配信継続中

<事業実施の成果・課題>

【高校生へのアナウンスメント指導】
リモートでの実施ということでやり取りに多少時間はかかりましたが、生徒側から事前に質問項目をもらっていたなど準備ができていたので、全体的にスムーズに進行できました。指導に関しては、生徒がカメラの前で朗読をして、それに対するアドバイスをするなど、対面と変わらずプロの読み聞かせのコツを指導できたと思います。
今後も対面での開催は厳しい状況が続きそうですが、リモートでも十分指導ができるという手ごたえを感じました。また例年、休日に高校側が来社しての指導をしていたので、今回は「交通費がかからなかった」「平日に実施できた」というメリットもありました。

【絵本読み聞かせ動画の配信】
こちらも初めての試みでしたが、視聴回数が1300回~3500回ほどと、多くの方に見てもらうことができました。絵本は、じっくり聞かせる内容のものから、手で動かして遊びながら楽しむ“しかけ絵本”まで、様々なジャンルのものを取り揃えました。対象年齢も、赤ちゃんから小学生までと広く設定しました。絵本専門士の方からもアドバイスをいただき、映像を時にはじっくり見せるなどの工夫をしました。
参加したアナウンサーや社員・外部の方から、「動画配信では何十分もの長編より短めのものを揃えた方が、親御さんも見せやすいのでは」「もう少しPRをしてもよいのでは」などの意見が出ました。来年度の活動の参考にしたいと思います。

<担当者の感想>

【高校生へのアナウンスメント指導】

野路毅彦アナウンサー
高校放送部員の読みの力量は様々。課題も、共通項があるというよりは個別的。その中で、全てを自分ごととして聞いてくれました。我々の指導を、放送部員の皆さんが後輩の指導につなげる。将来、子どもたちへの読み聞かせ活動につなげるということを期待します。

牧野克彦アナウンサー
生徒たちのレベルが高く、驚きました。オンラインでの講習でしたが、むしろ1人1人に向き合った指導になるというプラスの側面もあり、新たな発見でした。

原田亜弥子アナウンサー
去年に引き続き、皆さんレベルが非常に高かったです。リモートはどうなのかな?と思いましたが、リモートでも関係なく双方のコミュニケーションが取れました。学生ながら個性も出ていて非常に将来が楽しみです。

瀬﨑一耀アナウンサー
県内でも強豪の高校ということもあり、新人の私ではとても及ばない技術力の高さに驚きました。とてもアドバイスできる立場ではありませんでしたが、今後携わらせて頂ける機会があれば、高校生が話しやすい空気を作れるようにしたいと思います。

【絵本読み聞かせ動画の配信】

牧野克彦アナウンサー
動画での読み聞かせという取り組みでしたが、目の前に子どもがいることをイメージして取り組みました。アナウンサーも絵本を読む機会は多くはないため、自身の新たな挑戦にもなり、大変勉強になりました。

小沼みのりアナウンサー
同い年の子を持つ友人(38才)から、「すごくいい企画だね!」という声をもらいました。ただ「周りのママ友は全然知らないから、もっと宣伝活動をしてもいいのでは?」と言われました。
映像もワークしながら見せ、『絵本』の醍醐味を感じました。せっかくやるなら、もう少し本数をやった方が周知・定着したのでは?と思いました。

原田亜弥子アナウンサー
アナウンサーとしてやってみたいジャンルの一つだったので、とても楽しくできました。カメラワークもあり良かったと思います。やや長めの作品もありました。少し短い方がいいのかな?と思いました。こういった読み聞かせは、社として続けていけたらと思います。

桑原秀和アナウンサー
<とのさま1ねんせい>
登場してくるのは殿様、家来。この登場人物をしっかり浮き立たせるような読み方をしようと思いました。ちょっとひょうきんな殿様と、殿様に振り回されている家来。ただ、その家来もベースには殿様が好きという感情があります。こういった状況設定を自分の中でしてから読みました。さらに、これから1年生になる子どもや新たに1年生になった子どもたちが読み聞かせを聞いて、「やっぱり学校って楽しいんだ!」と思ってもらえるように意識しました。
近所の子どもに、「読み聞かせ動画見たし、本も図書室で借りたよ!」と言ってもらった時は、少しは本の魅力が伝えられたのではと感じました。
<とのさまサンタ>
登場人物は、殿様、家来、泥棒。こちらもひょうきんで遊ぶことが大好きな殿様と、振り回されるけど殿様のことが好きな家来、そして泥棒と、しっかり自分の中で状況設定して読み聞かせを行いました。
ただ、殿様のことは好きだけど、流石に振り回されすぎて疲弊している家来の感情を「はは〜!!」という命令を受けたあとの返事に込めました。淡々と読んで、読み手の感受性を大切にするという考えもありますが、今回の読みはそうではなく、しっかりキャラを立たせながら、見ている人におよそ5分間の動画を飽きさせないようにということを強く意識して、自分も楽しみながら読みました。

重長智子アナウンサー
普段から3歳の息子によく絵本を読んでいて、絵本の読み聞かせは身近な存在です。私が担当した『はがぬけたに~』『ころりんぱ』は、小さなお子さんでも理解しやすい内容だったので、3歳前後のお子さんとその親御さんたちを想像しながら読みました。絵本の世界はとても奥深く、大人も楽しめる内容がたくさんあるので、また挑戦してみたいです

<参加者の感想>

【日本大学三島高校放送部 杉本彩実教諭】
生徒にとっても教員にとっても、本当に有意義な時間になりました。今後、生徒たちも様々なコンクールや校内制作活動に、より積極的に取り組んでくれると思います。素晴らしいご縁をいただき、今回のような取り組みを2回目3回目と続けていけたら幸いです。