熊本放送(令和4年度)

「RKK ボーイズ&ガールズ お話し会」

【実施期間】令和4年12月~令和5年1月
【実施回数】会場1回・オンライン1回
【配信作品数】2本
【配信期間】令和5年1月~令和5年3月

【事業実施の成果・課題】

コロナ過で対面での実施が難しい中で、実際に学校に出かけ、対面での読み聞かせを行うのは放送局としても、アナウンサーとしても、学校側としても、貴重な機会でした。オンライン化の世の中ではあるが、目の前で、マイクを通さない声で伝えることで、子どもたちも様々な気づきがあることに、意義を感じます。
その一方で、オンライン配信での読み聞かせでは、遠方の方や県外に住んでいる方にも見ていただけるので、対面とは違った良さもあるなと気づかされます。
また、配信中に、リアルに視聴している方々からコメントが書き込まれ、オンラインでも、「見て・聞いて」くれている実感というのを感じることができた手ごたえは大きかったです。どちらのよさも感じることができ、今後もハイブリッドでの読み聞かせを行っていきたいです。
アナウンサーの技術がいちばん大事な読み聞かせではあるが、新たな試みとして、読み聞かせを配信する際の画として、熊本市内の児童育成クラブの子どもたちに、作品それぞれの読書感想画を描いてもらい、場面場面にその絵を流しながら、読み聞かせを行いました。
子どもたちの感心もより高まったことを感じます。

【事業担当者およびアナウンサー(講師・読み手)の感想】

・毎度の事ながら、読み聞かせは奥が深く難しいなと感じる部分もあるが、それがやりがいでもあるなと実感します。1人で何役かを担当し、登場人物のセリフの部分は、絵本の中で喋っている人や動物の心情やしぐさ、こんな風に今は考えているだろうと想像しながら読む。まさに、伝える事の原点と言えるのものがあるのではないかなと、今回の読みきかせで改めて気づかされました。喋り手、読み手として、毎回新たな発見や気づきがある読み聞かせを、これからも続けていけたらなと思います。

・初めて読み聞かせに携わり、声で相手に想像してもらうことの難しさを痛感しました。はじめはどこをどのように工夫すればいいのか分かりませんでしたが、練習を重ね指導を受けるうちに“動作をつけてイメージして読んでみる”ことの重要性を学び何度も練習を重ねました。自分が演じながら感じる間が特に大切なんだと感じました。また、人物ではなく物のセリフの箇所は、想像し悩んでいるうちに、自分の中で答えが出た時には嬉しかったです。この経験を、読み聞かせだけではなくナレーションやニュースを読むときに活かしていきたいと思います。今後も読み聞かせの機会があることを楽しみに練習を続けていきたいです。

・子どもたちの前で読み聞かせをするにあたり、練習では、読むスピードや声のトーンなど、分かりやすくお話を伝えられるよう工夫しました。実際に子どもたちの前で読んで感想を聞くと、子どもたちは声のトーンやスピードはもちろん、私たちの「表情」や「目線」、「姿勢」などにまで注目してくれていたことが分かりました。自分が意識していなかった部分まで、子どもたちが見ていたことに驚くとともに次回の読み聞かせでは「表情」や「目線」などもより工夫したいと思っています。また、これだけ様々なことに気付いてくれたのは、実際に子どもたちの前で読み聞かせをしたからこそ、だと思います。

【教諭・保育士・子どもたち・視聴者などの感想】

・とても迫力があって、最初から最後までずっと話しに引き込まれた。聞くだけでなく、目も離せなかった。
・アナウンサーが、何人もの登場人物を声だけで演じ分けていたのがすごいと思った。女の人の声でも、男性の声を表現したり、子供の声を表現したり、自分も挑戦してみたいと思った。
・ただ読むだけでなく、間のとり方や、息遣いなども工夫しているのが伝わってきて、読み聞かせにも、アナウンサーの仕事にもより興味を持った。
・アナウンサーの人は間違わずにすごいと思ったが、何度も練習すると聞いて、宿題の音読もがんばろうと思った。(龍田小6年)
・こどもを抱っこしながら、オンラインで読み聞かせを聞くことができ、親子で楽しむことができた。本選びも、自分が小さい時によんでいた好きな本から始めてみようと参考になった。
・こどもが気に入って、繰り返し視聴することができてよかった。(オンライン視聴者)
・子どもたちの日常生活にアナウンサーという職業に触れる機会がなく、職業として子どもたちも調べていましたが、ネット上や本だけでは、本質の全ては伝わらないと感じた。実際に来ていただけたからこそ、空気感であったり、質問への一つ一つへの言葉選びであったり、ライブ感のある経験をさせていただき、貴重な時間だった。
・全ての子どもたちが夢中で聴いている姿に、場面に合った読み方が、子どもたちを物語に意欲的に引き込む手立てになると感じました。技として習得したいです。
・小さいころからなりたかった夢を実現させたという事実が、子どもたちへの励ましになりました。なかなか夢をもてない、将来の自分を描けない実態の中、諦めずに続けることの大切さを教えていただきました。子どもたちに強く残ったと思う。(龍田小教諭)