其の45 “玉こんにゃく”で自立へ再挑戦

2009年5月2日(土)(テレビ朝日OA) 山形放送制作

山形名物の「玉こんにゃく」。その玉こんにゃくを使った商品を開発し、移動販売しているグループがいます。その名も「みちのく屋台こんにゃく道場」。メンバーは、全員が20代。調理から販売、営業まで、自分ができることを一生懸命にこなします。彼らを支えているのは養護学校の寄宿舎で指導員をしていた齋藤淳さん36歳。一般企業に就職してもなじめない卒業生のために働く場所をつくりたいと学校を退職して「こんにゃく道場」を立ち上げたのです。齋藤さんが移動販売にこだわったのは「地域住民と日々接することで社会の一員として自他共に認められる」「お客様とのやりとりで礼儀作法や接客マナーなど社会で生きるための力が養える」そして「住民が彼らを目にする機会が増え、同じ障害を持つ人たちに夢や希望を与えられる」この3つが大きな狙いです。自立に向け挑戦する知的障害者たちと、それを支える齋藤さんの「玉こんにゃく」に夢乗せた取り組みを見つめます。




「障害を持った子どもたちを町であまり見かけないでしょう。でも、彼らは見えないだけで居ないわけではないんです」
齋藤淳さんの言葉です。
◆欠点を克服するのではなく 長所をより伸ばしていく◆
みちのく野菜こんにゃく道場は町に飛び出しました。自分に何ができるのか。それを見つけたとき、やりがいを感じることができました。
◆あきらめない 熱意があれば道は開く◆
あきらめなければ道は続いてくことも学びました。
◆閉じこもらない 人と触れ合うことで人は成長していく◆
多くの人と出会い、触れ合いながら成長し、同じ地域に生きる一員として受け入れられました。
◆自立そして就労への道を歩いていく◆
認めてもらうことが大きな力となって、彼らは一歩一歩歩いていきます。



◇ディレクター:山形放送 横澤 信◇
「知的障害を持った子どもたちを街であまり見かけないでしょう。でも彼らは見えないだけで居ないわけではないんです。」齋藤淳さんに初めて会ったときの言葉がいまでも一番印象に残っています。決まった枠ではなく自分自身が長年に渡って考えに考え抜いた障害者就労の支援のあり方。地域に出向いていくことでイベントなどのその場限りの活動ではなく毎日、地域の人々に自分たちの活動を見てもらう姿は、自分たちはここに居るんだと訴えているようにも見えました。大きな声で「玉こんにゃく」を売り込む鈴木健也さんは以前泣かれた経験から小さな子がいる時は小さな声になります。一日中一緒にスーパーで取材を行っていると小さな子だけではなく、杖をついたお年寄りが買い物に来ても声の大きさが変わるのが分かりました。齋藤さんから言われたわけではなく自分自身で周りの状況を見て判断する力は地域の人と触れ合うことによって育まれました。彼らを見ているとより多くの人との出会いが人を成長させるんだなと考えさせられました。

みちのく屋台こんにゃく道場 代表:齋藤淳さん
〒990-0811 山形県山形市長町1-15-14
FAX:023-684-1910

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