其の54 義理と人情の学生一座 只今参上!

2009年7月18日(土)(テレビ朝日OA) 熊本放送制作


熊本大学に「銀杏座」という全国でも珍しい大衆演劇の一座があります。年に数回、施設などに呼ばれてボランティアで公演するのが主な活動です。「おめぇさんに恨み辛みはございやせんが、一宿一飯の恩義のためお手向かいさしてもらいやすぜぇ~」という「任侠もの」特有のセリフも、なかなか堂に入っています。顧問を務めるのは熊本大学教育学部の硯川教授。11年前この大学に赴任した時に同好会として立ち上げ、いまでは大学公認の部活動として認められています。教授は大衆演劇の魅力を「義理人情、正義感、他者の尊重など、人としての「あるべき素養」が詰まっている」と分析し、自らの研究テーマでもある「老人福祉」の役にたつのではないかと考えています。今年8代目の座長に就任した姫川省吾こと林省吾くん。一ヵ月後に迫った公演で、初めての主役を射止めました。先生の説を立証すべく練習に励む毎日。果たしてお年寄りは喜んでくれるのでしょうか?



◇ディレクター:中村レン◇
大学のキャンパスで学生たちに「大衆演劇って知ってる?」と聞いてみると「体臭?」だの「演劇とどうちがうんですか?」という答えばかり。馴染みがないので当然かもしれませんが・・・。実は、私も演芸場に足を運んだのは今回初めて。そしたらもう!余りの面白さに声を上げて笑っていました。とても放送に使える内容じゃなかったのが、これまた大衆演劇の良さで。こりゃ~見てたら元気になるわけですなぁ。常連さんは開演2時間前に来て、ご飯食べておしゃべりして・・・、そして劇見て大笑い!お年寄りだけのものにしておくのはもったいないと思いました。硯川先生!学生と福祉と大衆演劇の組み合わせ、ナイスです。そして学生諸君!公演本番のお客さんたちのあの笑い声と笑顔!あれを自分たちが引き出せたことを忘れないで、自身をもって福祉の道を進んでください。




大学生と大衆演劇。
この一見不思議な組み合わせは、お年寄りだけではなく学生たち本人にも影響を与えています。

◆大衆演劇には福祉的意義がある◆

お年寄りの張り合いにもなる大衆演劇を、たくさんの人たちに届けたいと硯川先生は学生一座を立ち上げました。
◆義理人情・忠孝の精神を身につける◆
芝居には、義理人情や忠孝の心など、学生には馴染みのない世界観がありますが、演じるうちに自然と身についていきます。
◆大衆演劇でお年寄りを元気にしたい◆
そして、お年寄りの反応を肌で感じた学生たちは、達成感と共にもうひとつのことを学びます。
◆福祉とは、相手の気持ちになって考えること◆

それは福祉の心です。
福祉とは相手の気持ちになって考えること。硯川先生はそのことを教えようとしているのではないでしょうか。

熊本大学銀杏座 顧問:硯川眞旬さん(熊本大学教授)
熊本県熊本市黒髪2-40-1
TEL: 096-342-2797

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