#9 辰巳芳子 いま未来に伝えたいレシピ

2011年6月12日(日)(テレビ朝日放送) テレビ朝日制作                              協力 文部科学省

manabi9-1.jpg

海と山に囲まれた自然豊かな鎌倉市。この地に居を構える料理家・辰巳芳子さんから”食”について学びます。辰巳さんの自宅で月に一度開かれる「スープ教室」には全国から生徒さんが集まります。今回、伝授するレシピは春が旬の野菜「アスパラガス」のポタージュ、日本人と縁の深い食材「あさり」を使ったスープ、そして、和食の基本「だし」のとり方。「教室の目標はやさしさです」と語る辰巳さんは、おいしい料理の作り方だけではなく、「きちんと料理を作り、食べることは自分や家族の命を尊厳すること」という「食と命のつながり」を伝え続けています。辰巳さんにまごころの込め方を教えてくれたのは同じく料理家だった母の浜子さん。そして辰巳さんがスープを作ることの大切さを知ったのは父・芳雄さんの介護経験からでした。人生を通して食べることの意味を見つめる辰巳さんは、この国の”食”の現状に危機感を抱き続けてきました。そして今年3月、日本を襲った未曾有の大震災と原発事故で私たちは”食”への不安に直面することになりました。今、辰巳さんが訴えたいメッセージとは・・・?
辰巳芳子さんが未来に伝え残したい味には深い愛情と切なる願いが込められていました


◇ディレクター:渡部 露子(テレビ朝日)◇
取材交渉で私が最初に辰巳芳子さんにお会いしたのは、まだ肌寒い時期のことでした。
辰巳さんは、テレビ出演に対してとても慎重な方でした。
『3月に起きた未曾有の大震災と原発事故を受け、食の安全が不安視されている今だからこそ辰巳さんにご出演頂きたい・・・』そんな思いをぶつけ、何度もご自宅に足を運ばせて頂き、約1ヶ月半にわたり内容の打ち合わせを重ねました。
今となっては、その時間こそ、今回の番組作りにおいて非常に意味深いものであったと感じています。
人生を通して『食と命のつながり』を訴え続けてきた辰巳芳子さんが発する一言一言が、今の日本、そして、日本の未来に、一石を投じるであろうと、制作を担当させて頂いた者として確信しております。

page_title1.jpg

◆”気無しにしない”何事も気持ちをこめて丁寧に◆

◆食べたもので生命を刷新して生きる◆

◆風土に合わせて 食べていく◆

◆食は生死を分かつ◆

◆食べることは自分の命を尊厳すること◆

page_title2.jpg

ebireshipi1.jpg

■あさりのスープ 10~12人分■
【材料】
あさり 1Kg、塩、白ワイン・1Cup、タマネギ 120g、ニンジン 80g、セロリ 80g、ローリエ 1枚、パセリ 2~3本、白粒こしょう 5粒、水

【作り方】
①あさりにたっぷりと塩をふり、こすり合わせて貝殻を洗う。
②鍋にあさりを入れ、火にかけて白ワインをふりまわす。
③タマネギ、ニンジン、セロリ、ローリエ、パセリ、白粒こしょうをのせて水を加える。
④アクを取り除き20~30分炊く。
⑤スープをこす。

manabi9-4.jpg

■アスパラガスのポタージュ 8人分■
【材料】
アスパラガス 600g、タマネギ・長ネギ  各50g、オリーブ油 大2~3杯、
ブイヨン 7~8カップ、ベシャメル 1単位、牛乳 1~1.5カップ、塩 小さじ2
・・・・・・
ベシャメル 1単位、バター 50g、小麦粉 70g、牛乳 2カップ、ローリエ 1枚

【作り方】
①アスパラガスは3つの部分に分ける。穂先は浮き実にする。茎の中央ははかまを除き、2cmに切る。
茎の根元は皮をむき、1cmに切る。
②オリーブ油でタマネギ、長ネギを炒め、アスパラガスの茎を入れて加熱する。
③ブイヨンを加え、やわらかくなるまで煮てミキサーにかける。
④ベシャメルをブイヨンでのばして加える。
⑤牛乳で濃度を調節、塩で調味する。
⑥火を通した浮き実を添える。

manabi9-5.jpg

■だし(一番だし) 10カップ分■
【材料】
昆布 5cm×5cm角 10枚、かつお節 40g、水 10カップ
【作り方】
①鍋に水と昆布を入れて1時間ほどおく。
②中火にかけ、昆布の縁に小さな泡がつき揺れ始めたら火を弱める。
③旨味が出たら昆布を取り出し、鍋に少量の水を入れて温度を下げる。
④かつお節を鍋に広げるように入れる。かつお節は長く煮ない。
⑤こし器に通す。

◆番組でご紹介した情報◆

辰巳芳子オフィシャルサイト

ご意見・ご感想

皆さまからのご意見・ご感想をお待ちしております。
お寄せいただいたコメントにはすべて目を通しておりますが、必ずしも掲載されるものではございませんのでご了承ください。
なお、企画提案、商品宣伝、イベント告知等に関する投稿は固くお断り申し上げます。

※ 記入欄に、お住まい(都道府県)もご記入いただければ幸いです(任意)