#40 氷見の寒ブリ文化~鰤丸ごと1本のおもてなし~

2012年2月12日(日)(テレビ朝日放送) 北日本放送制作                            協力 文部科学省

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冬の味覚の王様「寒ブリ」。なかでも富山県最西端に位置する氷見漁港で水揚げされる「氷見ブリ」が最高とされ、全国で知られるブランドになっています。
醤油がつかないくらい脂がのった、氷見ブリの大トロ。長時間煮込んで骨ごと食べられる伝統の家庭料理、ブリ大根。そして、最も贅沢な焼き魚といわれる、ブリカマの塩焼き。

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北の海でたっぷりのエサを食べたブリが産卵のために南下し、最も脂がのったときに富山湾に入ってくることから、他の寒ブリとは比較にならないほど脂が乗っているとも言われています。
また、地元ではこれが最高のもてなしでもあり、その年娘を嫁に出した家ではブリを丸ごと1本購入し、嫁ぎ先に御歳暮として贈るという「嫁ブリの風習」が今でも続いています。ブリ漁の網元は、農家で言えば庄屋様。築100年以上の豪邸も一見の価値あり。
今回は、活気ある漁港やまちの臨場感とともに、「ひみ寒ぶり」にまつわる海と里の文化に迫ります。


◇ディレクター:中水 康之(北日本放送)◇
富山県の氷見市を中心とした県西部では、娘を嫁に出した家が、その年の暮れに娘の嫁ぎ先へブリを丸ごと1本お歳暮として贈るという風習があります。嫁ぎ先の旦那さんの出世、生まれてくる子供の成長、娘がこれから暮らしていく家が出世魚ブリのように繁栄してほしい、等の思いが込められています。
私(富山県富山市在住)もこの「嫁ブリの風習」を聞いたことはありました。しかし、県外の観光客でも賑わう氷見市の「道の駅・海鮮館」で、実際にブリ専用の青い発砲スチロールを抱える人を何人も見かけた時は、同じ富山県民ではありますが正直カルチャーショックを受けました。皆さんの目的は、全て「嫁ブリのため」というのです。これは面白い!全国へ発信できるような演出要素を他に見つけなくては!これが番組制作のキッカケです。
今シーズンはじめ12月のブリ1本は、3~4万円。しかし、水揚げ次第で1本10万を超える時もあります。それでも、「嫁ブリの風習」を迎えるお宅では、娘のためにとその値を気にせずブリを丸ごと1本買い求める人が毎年いるのだと、氷見の名物仲買人・浜井さんは言います。
「嫁ブリの風習」のように、昔からブリに特別な思い入れを持っている人たちがたくさんいたことが、今の「ひみ寒ぶり」のブランド化につながっているのかも知れません。今回の番組をご覧いただき、一人でも多くの方に富山にお越し頂き、「ひみ寒ぶり」をご賞味頂きたいと思います。氷見の寒ブリは、ホンマにうまいがやちゃ!

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◆漁師と鰤との知恵比べで ひみ寒ぶりは全国ブランドへ◆

◆ブリの恩恵に感謝し全てを食す◆

◆定置網の網元で氷見の文化に触れる◆

◆鰤丸ごと1本でつなぐ人と人の絆◆

◆番組でご紹介した情報◆

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■氷見漁業協同組合
【住所】富山県氷見市比美町435
【電話】(0766)74-0170
【HP】ホームページ

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■灘浦定置漁業組合
【住所】富山県氷見市小杉266
【電話】(0766)72-3333

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■氷見・網元の家「濱元家」
【電話】(0766)74-7111
【HP】ホームページ

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■割烹 しげはま
【住所】富山県氷見市丸ノ内2-18
【電話】(0766)72-0114
【HP】ホームページ


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■道の駅「氷見」
氷見フィッシャーマンズワーフ「海鮮館」
【住所】富山県氷見市中央町7-1
【電話】(0766)74-7100
【HP】ホームページ


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■粋鮨 富山店
【住所】富山県富山市飯野8-4
【電話】(076)451-0808
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