
富山県にある車の部品メーカーが今、電気三輪車作りに挑んでいます。こだわりと夢が詰まった電気三輪車の名前は――富山の象徴「立山」!
富山市で主にレーシングカーのエンジン制御装置を作っている「アール&スポーツ ディベロップメント」。13人の従業員をまとめる社長の山口義則さん(72歳)は、トヨタ自動車のレース部署で活躍後独立し、世界中のラリー大会を戦ってきた技術者です。
2年前に電気三輪車の開発を決め、車体・バッテリー・モーター以外はすべて設計から始めました。

社員たちも車作りは初めてですが、既に様々な試験をクリア。今も改良を続けています。電気三輪車「立山」は3人乗りで、最高速度は65km/h、家庭用電源を使い約8時間の充電で60km走ります。お値段は180万円(税別)!作る際に安全性を重視しているだけでなく、買った後の安全も考えた、こだわりの車です。今年6月ごろの認可をめざし、発売は秋ごろの予定です。

今年1月に初めて行った親子試乗会では大好評!今後も様々な意見を取り入れ、改良に活かします。富山でまじめに車作りに挑むエンジニアたちの日常と夢、思いをお伝えします。
編集後記
ディレクター:村上 裕美(北日本放送)
富山から新しい自動車メーカーが誕生する――!
その瞬間を記録に残そうと、富山市内にある自動車の部品メーカーを訪れました。これまで部品だけを作ってきた会社が、なんと「電気三輪車」を開発しているのです。
今回のロケの舞台となった「アール&スポーツ ディベロップメント」社長の山口義則さんは、ラリー・モンテカルロに出場した日本人初のドライバーであり、熟年の技術者です。チャレンジ精神が旺盛な方で話も楽しく、初めての打ち合わせでさっそく山口さんのファンになってしまいました。開発中の電気三輪車「立山」には、世界中のラリー大会を転戦した山口さんのこだわりが随所に詰まっています。そして山口さん指揮のもと、40代の中堅社員たちも初めての車作りに挑みました。 技術者たちの車作りに対する思いと、日常を追いかけたのが今回の番組です。
番組内で登場する試乗会のシーンでは、電気三輪車に乗ってはしゃぐ親子の笑顔と歓声がとても印象的でした。発売は今年秋ごろの予定なのでまだもう少し先ですが、見た方には車の楽しさはもちろん、夢と元気も届けられたらと思います。