#126 故郷を守りたい~島の漁師と女性リーダーが挑む漁業維新~

2018年3月3日(土)(テレビ朝日 放送) 山口放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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漁師が、漁をする(1次産業)だけでなく、
加工(2次)・販売(3次)まで一貫して行う
「6次産業化」。

山口県萩市大島を拠点にする漁師集団「萩大島船団丸」は、とれたての鮮魚を箱詰めして直接消費者に販売する「鮮魚ボックス」などの取り組みで、6次産業化を軌道に乗せ、今、全国の関係者から注目を集めています。

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2010年の船団丸結成以来、漁師たちの舵取り役を務めるのは、漁業未経験の若き女性リーダー。
以前は”とった魚を市場に出したら終わり”だった漁師の意識を改革していきました。そして今、漁師たちとともに、次々と新たな取り組みを模索しています。
彼らを変革に向かわせるのは・・・故郷の未来、漁業の未来を守りたい、という切なる願い。島の漁師たちと若き女性リーダーの挑戦に迫ります。

編集後記

ディレクター:田村 康夫(山口放送)

「このまま放っておくと島の漁業はいつか立ち行かなくなる」
漁業の衰退を案じる船団長らの悲鳴に女性リーダーは覚悟を決めました。漁師たちの意識を変えていきました。

ただ一言「魚の直販ビジネスをする」と言えば簡単に聞こえますが、漁師たちにとっては、それまでの常識を変えられたも同じ。漁師は漁をして魚を市場に出すのが仕事、だったはずが、漁の前や漁の最中からお客さんとやりとりをし、市場に出したあとは眠い目こすって箱詰めをし、さらには、以前は書いたことのなかった納品書も書く。女性リーダーからは「顧客目線」をとことん叩きこまれます。海の仕事も陸の仕事もこなせる「ハイブリッド漁師」に変身させられます。まさに改革でした。漁師たちが「独楽の軸のようだ」「重い客車を引っ張る機関車のようだ」と例える女性リーダーのリーダーシップとパワフルさが、男たちを変えていきました。

船団丸はこれまで何度も崩壊の危機を乗り越えてきたといいます。変革なくして故郷の未来はないと、歯を食いしばり続けています。幾重にも折り重なるさまざまな壁といまだに戦い続けています。私たち取材班は、歩みを止めない彼らの姿から、いかに漁業の未来への危機感が大きいのかを感じることができました。

今、船団丸の漁師たちは、女性リーダーとともに、全国から依頼を受けて「萩モデル」の水平展開を始めています。船団丸の改革力、突破力が、日本中の水産の現場を勇気づけています。これからも注目です。

番組情報

◆萩大島船団丸
【H P】http://sendanmaru.com/

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