#182 いきがいのまち ~最期まで自分らしい人生を~

2019年8月3日(土)(テレビ朝日 放送) 琉球放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ


沖縄本島の中部・沖縄市に「利用者のいきがい」をテーマに掲げるデイサービスがあります。その名も「いきがいのまちデイサービス美里」。一人一人の「いきがい」を実現するために。まずは、本人と対話を積み重ねることから仕事が始まります。やりたいことは人それぞれ。
手芸作りにいそしむ人、野菜作りに取り組む人、合唱サークルで歌う人、おやつ作りを楽しむ人など、利用者の要望を聞いていくうちに、日常の活動の種類がどんどん増えています。


デイサービス内に一日限りの「おでん屋台」を出現させるなど、大掛かりなイベントを行うこともしばしば。
施設を経営するのは作業療法士の田村浩介さん。利用者それぞれがどんな人生を送ってきたのかを知ったうえで、リハビリプログラムや日常の活動を工夫。前向きに人生を送るためのサポートをしたいと考えています。

デイサービスの利用者は、病気や怪我などで心身になんらかの障害を持ち、日常生活に支援を必要とす
る高齢者たち。今まで出来ていたことができなくな
ることで落ち込む人も少なくありません。


小学校の校長先生だった利用者の仲嶺眞範さん(89)もその一人。2年前に自宅で転倒して以来、歩くことが困難になり、一時は食事ができなくなるほど落ち込みました。仲嶺さんの「いきがい」は旅行。長年連れ添った妻と旅行に行きたいという願いがあります。田村さんは、車いすでの快適な旅を勧めますが、歩くことにこだわる仲嶺さんには受け入れられません。仲嶺さんの「いきがい」をどうしたら実現できるのか?田村さんの奮闘を追いました。

編集後記

ディレクター:井上真喜(琉球放送)

沖縄本島中部の沖縄市に、利用者の気持ちにとことん寄り添うデイサービスがあります。その名も「いきがいのまち」。ひとりひとりの「いきがい」や「やりたいこと」が何なのか?スタッフと本人が話し合うことからサービスが始まります。

経営者の田村浩介さんは元々作業療法士。日常生活やレクリエーション活動を通じてリハビリを行う専門家です。作業療法士として働くうちに本人がどのような人生を送りたいのかが大切だと気付きました。本当にやりたいことを見つけて、それに向かって努力することが「生きる力」を生むのだと言います。

やりたいことは人それぞれ。手芸が好きな人、料理を作りたい人、合唱したい人、野菜を栽培したい人…利用者の要望を聞いていくうちに活動がどんどん広がりました。好きなことに取り組むうちに、体の症状が改善したり、認知機能が回復したケースも。たくさんの小さな“ミラクル”が生まれる背景には、利用者の気持ちに丁寧に応えるスタッフの姿勢があるのだと感じました。

何かと効率が求められるご時世ですが、目の前にいる人をリスペクトして丁寧に接すること、愛情を忘れないことの大切さと、そうすることで生まれる力の大きさを今回の取材を通して改めて感じました。

番組情報

◆いきがいのまちデイサービス美里
【所在地】〒904-2155 沖縄市美原2-8-7
【電 話】098-989-3645
【FAX】098-989-3277

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