#304 佐渡に癒されて… ~移住親子の野草茶づくり~ 

2022年06月18日(土)05:20~05:50(テレビ朝日 放送)  新潟放送 制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

長崎から新潟県佐渡島へ移住してきた片岡絢(じゅん)さんと母の悦子さんは、6年半前、野草茶の工房「Brillian(ブリリアン)」を立ち上げました。島に自生するタンポポ・クロモジといった野草や、耕作放棄地で育った柿やイチヂクの葉を採取してブレンドティーを作っています。飲みやすさにこだわったお茶は、通販や島内のお土産店などで人気となっています。

息子の絢さんは佐渡に来る前、過労などが原因となり、うつ病で入院していました。佐渡に来ないかと声をかけたのは母の悦子さん。実は悦子さんも佐渡に来る前、体調を崩し佐渡へやってきました。長崎にいたころは「人の目が怖い」と感じていた絢さんですが、佐渡で自然に囲まれながら生活するなか、徐々に薬も飲まなくなっていったといいます。

去年、新商品の開発を始めました。山形県の飛島と佐渡に生息しているユリ科の植物、トビシマカンゾウの花を使ったブレンドティー。オレンジ色の花には独特な甘みがあるため、ほかにはない味になるのでは…別で採取した17種類の茶葉を掛け合わせ、最高の一杯を作るべく、絢さんは従業員とともに試作を行います。

去年の冬、野草茶に興味を持ったという、地元・金井小学校6年生の髙橋悠真(はるま)くんが工房にやってきました。「お茶を始める時の初期費用は?」「お茶や日本酒、ワインの中で何が一番好き?」…次々と質問をする髙橋くん。その後、絢さんへの感謝の気持ちを卒業文集に…。

今年、地域住民の集まりで野草茶づくりの説明を行った絢さんと悦子さん。説明が終わると、ある男性が島の野草茶にまつわる図鑑を差し入れてくれました。
島外から来た人を快く受け入れてくれる島民の温かさ、そして美しい自然…。
ここにしかない佐渡島の暮らしを見つめます。

編集後記

ディレクター:大沼祐貴(新潟放送)

片岡絢さんとお会いしたきっかけは、2年前に東京で新潟の特産品を販売するマルシェの取材をした際に、野草茶の販売していたところをお見掛けしたことでした。初対面の私に対して「雨で全然お客さんが来ないんですよね、ははは」と気さくに話してくれたことを覚えています。

佐渡は離島ではありますが、コンビニやホテルもあり、新潟市内からもジェットフォイルであれば1時間ほどで着くので、地方都市のような感覚で住むことができます。佐渡の中心部は国中平野という開けた地形になっていて、「佐渡に来てその解放感が好きになった」と絢さんも住みやすさを感じています

約1年の間、佐渡で絢さんともに野草茶の採取に同行させてもらい、冬のクロモジから、春の柿、そしてトビシマカンゾウと様々な種類の野草を採りに行く中で、木のせせらぎ、野草の香りを肌で感じられました。さらに工房では野草を焙煎する芳ばしい香りと、私も一緒にいるだけで癒されてしまいました。

絢さん自身、「ここまでハマったものは他にない」というほど野草茶づくりにのめり込んでいます。絢さん、そして母親の悦子さんともに佐渡に来てからは体調を崩すことがなく、自然と共に暮らす佐渡の生活は二人にぴったりのようです。

片岡さん親子のように、何か悩みがあっても思い切って行動してみると良いことがあるのかもしれない。人生を前向きにとらえさせてくれる佐渡島の魅力を感じていただけたら幸いです。

番組情報

Brillian
【HP】https://megumittya.com/
【電話】0259-66-2424

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