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参考文献 『クィアの民俗学』(実生社)
すらりと伸びた美脚にハイヒール、そしてお手製のおしゃれなドレス。79歳の今もその妖艶さに圧倒されます。鄭(てい) 徳(とく)財(ざい)、ひと呼んでマダムナンシー。華僑の2世、戸籍は男性。見た目はまさにマダム、でもその中身は…。
新型コロナまでは、昼はオーダーメイドの洋装店、夜は特技の一人デュエットでお客を沸かせるラウンジ「マダム南支(なんしー)」のママでした。しばらくお休みしていましたが、現在は洋裁の仕事を再開。残念ながらラウンジは今も休業中。若いボーイフレンドがいる!と公言するナンシー、結婚はしませんでした。その恋愛観も番組の中で語っています。
福建省出身の父と、幼いころ女中として上海に売られた母。貧しい暮らしから逃れるため海を越えた両親の壮絶な人生…ナンシーの生き方に大きな影響を与えました。そんなナンシーの人生哲学とは…。
ナンシー怒涛の人生は生後4か月にして始まります。8月9日長崎に投下された原爆で母とともに被爆。ナンシー自身に、原爆の記憶はありません。母から伝え聞いたあの日のこと…。原爆を生き抜き、決して裕福ではなく、読み書きができなかった両親は、長男のナンシーに大きな期待をよせ、母国語を学ばせるため、12歳で横浜中華学院に進学させます。横浜はナンシーにとって特別な場所。先輩たちが語るあのころのナンシー。
華僑、トランスジェンダー、被爆者。3つのマイノリティでありながら、豪快で、たくましく、そしてとびきりチャーミング。マダムナンシーの世界をどうぞご堪能ください!
編集後記
ディレクター:宮路りか(長崎放送)
誕生日が来れば80歳。
キレイに塗られたマニキュア、どこに行くにもハイヒール、しゃんと伸びた背筋・・・こんな風に素敵に年を重ねられるだろうか?つい、自分の老後を想像してしまいます。今でさえ、仕事にかまけて最低限の身だしなみの私には、到底無理かな。
1945年生まれのナンシーは、まさに戦後日本と同級生。華僑、被爆者、トランスジェンダー、3つのマイノリティで激動の時代を生き抜いてきました。高笑いをしていたかと思った次の瞬間に見せる鋭いまなざし。その目が何よりナンシーの人生を物語ります。
ナンシーとの出会いには、大好きなふたりの先輩が関わっています。25年前に長崎放送でナンシーを主人公に「マダム南支物語」という番組を制作した大田由紀ディレクターと
林田行功カメラマンです。
まだトランスジェンダーという言葉もなかったあの時代に、ナンシーに焦点をあて、その取材に向かうふたりに憧れていました。取材終わりに声をかけてもらい、ナンシーの店で飲む時間の楽しかったこと。こんなにたくましくて、面白くて、チャーミングな人がいるのだと知りました。
今年、実生社から刊行された『クィアの民俗学』に大田ディレクターがナンシーをテーマに「長崎のマダムナンシー」という文章を書かれ、それがきっかけとなり、ナンシーと再会。
先輩からバトンを受け取るつもりで、25年後のナンシーの番組を制作しました。大田ディレクターもすでに長崎放送を退職され、林田カメラマンは旅立たれました。このお二人抜きにはできなかった番組です。
会えば必ずファンになるナンシーの魅力が少しでも伝わっていたら嬉しいです。
番組をご覧いただきありがとうございました。
番組情報
参考文献 『クィアの民俗学』(実生社)