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音のない世界で、母として、社会人として、そしてアスリートとして、前を向いて生きる女性がいます。先天性難聴の卓球選手、亀澤理穂さん(34)。11月に東京で初めて開催される聴覚障がいがあるアスリートのための国際大会、デフリンピックで卓球日本代表に選ばれています。これまで4大会連続で出場し、銀と銅合わせて8つのメダルを獲得。東京大会では、悲願の金メダルを目指します。
そんな理穂さんのもう一つの顔は、6歳のひとり娘、結莉ちゃんのお母さん。耳が聞こえる娘と、聞こえない母。ふたりは手話と声を使いながら日常生活を送っています。表情や仕草から気持ちを読み取りながらコミュニケーションをとり、冗談で笑い合い、姉妹のような関係を築いている一方で、結莉ちゃんが幼いころは「娘の言葉がうまく読み取れない」という壁にも直面。テレビ電話を使って理穂さんの両親の力を借り、音声認識アプリを駆使して心を通わせようと懸命に結莉ちゃんと向き合ってきました。卓球と育児を両立する日々…理穂さんが前を向いて頑張れる理由。それは、娘に「金メダルをとって、ありがとうを伝えたい」という思いがあるから。
デフリンピックと同じ会場で、3月に開催された東京卓球選手権大会。理穂さんは、聴覚障がいのない選手との試合に臨むも、悔しいストレート負け。その姿を会場で見つめていた結莉ちゃんは「勝ってほしい」とエールを送りました。金メダルは二人の夢…。
音のない世界で、苦労を抱えながらも常に明るく前を向き、笑顔を絶やさない理穂さん。かなえたい夢を胸に秘め、等身大の姿で娘と共に歩むひとりの女性を描きます。
編集後記
ディレクター:板敷里央(テレビ朝日映像)
私にとって、耳の聞こえない方と接するのはこれが初めての経験でした。取材前は「コミュニケーションは取れるのだろうか?」という不安もありましたが、亀澤さんにお会いした瞬間、その心配はすぐに消えました。取材中、私の顔や表情をしっかりと見て、必死に言葉を理解しようとしてくれた亀澤さんの姿を通して、聞こえる・聞こえないという違いよりも、大切なのは「伝えたい」「理解したい」というお互いの姿勢が大切だと実感しました。そんな亀澤さんだからこそ、出会う人すべてを自然とファンにさせてしまうような魅力を持っているのだと思います。
音のない世界で過ごす日々は、どんな景色なのだろう。我が子の声が届かないことに、どんな想いを抱いているのだろう。そんなことを想像しながら取材を進める中で、「娘と姉妹のような関係でいたい」という亀澤さんの言葉が、印象に残っています。
聞こえない世界に生きながらも、同じ目線で人と向き合える亀澤さんだからこそ、娘の結莉ちゃんとも素敵な親子関係が築けるのだと思います。そして、今まで手話に触れることはありませんでしたが、とても温かくて親しみやすい、決して遠い世界ではないと感じました。
今回の取材は3月、「デフリンピック」まで残り8ヶ月という、大切な時期でした。
日々、練習・子育て・仕事に真っ直ぐ向き合い、その笑顔の奥にはプレッシャーや葛藤もあったはずですが、“聞こえないこと”を力に変えて前に進む姿に、勇気をもらいました。
「デフリンピック」という言葉は知っていても、その内容までは知らないという人が多いのが現状だと思います。聞こえないアスリートたちの、全力をかける舞台があるということ。そして、その大会に人生をかけて挑む女性がいるということが、多くの人に知ってもらえたら嬉しいです。11月のデフリンピックで金メダルを手にして、またあのまぶしい笑顔を見せてくれることを願っています。心から、応援しています!