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「目が見えないのは不便なだけで、不幸なことではない」。2017年、テレビでこの言葉を語る全盲の少女を見たことが、中村猛さん(53)にとっての転機となりました。「不便なら、それを解消すればいい」。中村さんは視覚障がい者の未来を変えるために動き出しました。
現在、日本で身体障害者手帳を持つ視覚障がい者は約27万3000人。一方、日本眼科医会の2007年の調査では、良いほうの目の矯正視力が0.5未満(米国基準)という人は約164万人にのぼると推定されており、高齢化の進行でその数は今後さらに増えると予想されています。多くの視覚障がい者は今も、白杖や盲導犬、そしてスマートフォンの音声機能などを頼りに生活しているのが現状。
これを変えるべく、中村さんが代表をつとめる香川県高松市の「Raise the Flag.(レイズ・ザ・フラッグ)」では、2017年から視覚障がい者向けの製品開発をスタート。中村さんや製品開発担当の篠原真和さんが開発を進めてきた主力製品が「SYNCREO(シンクレオ)」という視覚障がい者用のグラスです。
このグラスにはカメラと赤外線照射装置が搭載されており、周囲の障害物との距離を測定。その情報を音や振動に変換して利用者に伝えることで、視覚に障がいがある人でも周囲の状況を把握しやすくなり、安全な移動をサポートしてくれるといいます。
「視覚障がい者の不便を少しでも減らしたい」…その強い思いから始まった中村さんの取り組み。視覚に障がいがある方の協力や支援を受けながら、ついに製品化目前までこぎ着けました。さらに今年6月、視覚障がい者に特化した生成AIと連係する進化版も登場。利用者はAIと対話しながら、より深く周囲の状況を理解できるように。
「見えない世界を変えたい!」視覚障がい者の生活の質(QOL)を向上させるために挑戦する、中村さんたちの取り組みを追いました。
編集後記
ディレクター:松村文彦(西日本放送)
中村猛さんとはじめてお会いしたのは2021年のこと。地元企業を紹介する自社制作のローカル番組で、取材をさせていただいたのが始まりでした。
「自動車が自動運転に進化している一方で、視覚障がい者はいまだに白杖に頼らざるを得ない——。このギャップはおかしいと思いませんか?」
そんな中村さんの憤りと問いかけに、強い印象を受けたのを今も覚えています。
当時は、2023年の発売を目指していましたが、現実は甘くありません。いくつもの壁にぶつかりながら、計画は大きく遅れてしまいました。
それでも、中村さんたちはあきらめず、少しずつ前に進み続けていました。そんななか、大きな転機となったのが今回の「生成AI(人工知能)」との連係です。
私たちは、ちょうどその開発が進む現場に立ち会うことができました。開発を担当する篠原さんが、AIを組み込んだばかりの「SYNCREO(シンクレオ)」を初めて実演してくれたシーンは、社長の中村さんさえまだ見ていない“初披露”。撮影のタイミングも予定より遅れ、放送に間に合うかどうか不安の中で、何度も会社を訪れました。
取材最初のころは、どんな番組になるのか、正直悩むことも多かったです。しかし、取材に協力してくれた視覚に障がいがある皆さんの思いや表情、SYNCREOと接する反応が、番組の軸をつくってくれました。
協力者のひとり、樋口玲皇(れお)さんの夢は、「ひとりで隣県の酒蔵に行って、大好きなお酒を買うこと」。そんな願いを「SYNCREO」が叶えられる存在になればと強く感じました。
「SYNCREO」は来年の発売を目指して開発が続けられています。放送を通じて中村さんたちの挑戦を多くの方に知っていただき、共感や支援の輪が広がっていくこと、そして、視覚に障がいがある方の世界や未来が早く変わっていくことを心から願っています。
番組情報
株式会社 Raise the Flag.(レイズ ザ フラッグ)
【住所】〒760-0029 香川県高松市丸亀町11番地1 丸亀町ビル2F
【HP】https://rtf.co.jp
【問い合わせ】https://rtf.co.jp/contact/
※ 問い合わせについては、上記問い合わせフォームにてお願いいたします。