#440 ふたりの転校生~島根発!落語とドキドキ新生活~

2025年08月30日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 日本海テレビ制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

人口約1万人が暮らす島根県奥出雲町(おくいずもちょう)。6年生が卒業すると残る児童がふたりになる奥出雲町立高尾(たかお)小学校は児童数の減少を受け、2025年3月に閉校しました。
残された岸本結生(ゆい)さん(4年生)と渡部真央(わたなべまお)さん(6年生)は、7キロ先にある
となり町の三(み)成(なり)小学校へと転校します。教室にはこれまでとは違い、大勢のクラスメイトが…。初めは話しかける勇気がでません。
ふたりが新しい学校に移っておよそ半年。
授業や休憩時間、運動会など学校行事を通して徐々に大きい学校に慣れ、笑顔が増えていきます。

番組のもうひとつの見どころは“こども落語”。
ふたりが3月まで通っていた高尾小学校では、2013年から全校児童で落語に取り組んできました。子どもたちに人前で表現する力を身に付けてもらおうと始まった取り組みは、地域の人にとって、ひと笑いできる憩いの場。「にこにこ寄席」として親しまれてきました。2022年には教育の観点でも高い評価を受け「博報賞」を受賞。12年に渡って高尾地区の活力となっていました。
転校先の三成小学校でもこの文化を引き継いでいきたいと職員会で話し合いがもたれ、
「落語クラブ」が新設されることに。
子どもたちの希望を聞くためにアンケートをとります。
高尾から来たふたりの決断ははたして…落語クラブに入るのでしょうか…
小さな学校から大きな学校に移ったふたりの転校生。
半年間の成長と、引き継がれる高尾名物・落語の物語です。

編集後記

ディレクター:小田原 安理(日本海テレビ)

約8年前から追いかけていた高尾小学校の「こども落語」。
地域の憩いの場的存在だった小学校がなくなってしまうこと。全校児童で取り組んでいた「こども落語」が終演を迎えてしまうかもしれないこと。思い入れがあり、4月からさみしくなると思っていました。

ところが、少子化の影響を受け、となり町の三成小学校へ転校したふたりの児童は時間とともに大きな学校に馴染み、新たな友達と楽しむ姿を見せてくれました。
また、高尾小の名物、落語も「落語クラブ」という形で存続することになり、3人の新メンバーと結生さんで始動。一方、真央さんは新たな選択をしました。
落語の存続を聞いた住民たちの反応をみると、本当に愛されていたんだなと強く感じました。

落語クラブは、月に1度というペースですが、「人前で発表したい」と目標を持って一生懸命取り組んでいます。まずは、夏休み明けが初お披露目となる予定です。もしかしたら、また地域の人たちを呼んで、寄席を開く日がくるかもしれないと希望を感じています。
少子化による閉校。この問題を避けることは難しいですが、極小規模校から大きな学校への転校というハードルを乗り越えた姿を見せてくれた子どもたち。取材を続ける中で、すごく勇気をもらいました。

ご意見・ご感想

皆さまからのご意見・ご感想をお待ちしております。
お寄せいただいたコメントにはすべて目を通しておりますが、必ずしも掲載されるものではございませんのでご了承ください。
記入欄に、お住まい(都道府県)もご記入いただければ幸いです(任意)。

 

※ 企画提案・商品宣伝・イベント告知等に関する投稿は、固くお断り申し上げます。