#66 ここで生きる さき子さんの農漁家レストラン

2014年10月12日(日)(テレビ朝日 放送) 東北放送制作  協力 文部科学省

shokukikou66-1.jpgリアス式海岸で知られる三陸海岸の南に位置し、海と山に囲まれた、宮城県南三陸町。東日本大震災で甚大な被害を受けたこの町に、震災後、復活を遂げたレストランがあります。
「農漁家レストラン 慶明丸」。地元の新鮮な食材を使った料理が味わえると、連日のように客が訪れています。レストランを営む、三浦さき子さん(66)は、料理をふるまうだけでなく、震災の語り部としても活動を続けています。

shokukikou66-2.jpg 営業を再開した店内の一角には、かつて、店の象徴だった、黄色い浮き玉が飾られています。店の看板として飾られていたこの浮き玉。店の名前「慶明丸」は、さき子さんが33歳のときに亡くしたご主人の名前から「慶」と、長男 明弘さんの名前から「明」をとって名付けたもの。ご主人、そして家族との思い出が詰まった浮き玉も、今回の津波で流されてしまいました。

shokukikou66-3.jpg震災から1年が過ぎたころ、さき子さんに朗報が。店の前に飾っていた浮き玉の一つ「慶」が、南三陸町から、およそ5000キロ離れた、アラスカの地で見つかったのです。その後、浮き玉は、さき子さんのもとへ返ってきました。この奇跡的な出来事をきっかけに、さき子さんは自宅の跡地で店の再出発を決心します。

「私は、ここで生まれて、ここで育った。これからもここで生きていく…」

shokukikou66-4.jpgレストランは、地域に暮らす人々が集まる場所としても、その役割を果たしています。
さき子さんが抱く故郷への思い、そして大切に守っていきたい「味」とは。

編集後記

ディレクター:小林 なつ子(東北放送)

「やっぱりここでとれたものは、ここで食べるからうまいんだよ」
取材を始めた頃にいただき、その味に感動した、ワカメとメカブのしゃぶしゃぶ。全国の皆さんにも、南三陸へぜひ足を運んでほしい!その一心で企画を立てました。

「農漁家レストラン」というのは、主人公の三浦さき子さん(66)が名付けた造語。「農家レストラン」ではなく、「農漁家」なんだ!とこだわりを持って、さき子さんは店をオープンさせました。店で味わうことのできる料理は、どれも喉をうならせるものばかり。特に、さき子さんのあたたかい人柄がうかがえる、炊き込みご飯は絶品です。

東日本大震災で集落ごと流されてしまった波伝谷(はでんや)地区。実はレストランがある場所は、住居禁止区域に指定されています。「どうしても震災前と同じ場所で店を復活させたい」さき子さんの信念と努力が功を奏し、“店舗だから”という理由で、店の再建が許されました。

さき子さんの思いを取材する度に、私自身、故郷のために自分ができることは何か、と何度も考えさせられました。自分の生まれ育った波伝谷に、全身全霊を捧げるさき子さんの姿に、生きる覚悟を学びました。

ぜひ、一度、慶明丸へ足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと、さき子さんがあたたかく迎えてくれることでしょう。

番組情報

◆農漁家レストラン 慶明丸◆ 
【住所】宮城県本吉郡南三陸町戸倉字波伝谷57
【電話】0226ー46-9374
※完全予約制となります。事前に予約をお願いします。
※メニューは、さき子さんのおまかせ定食のみ 1,500円~(要相談)

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