其の6 未来に残したい“しまくとぅば”~三線奏者・ヒガバイロン

2008年05月24日(土)(テレビ朝日OA) 琉球放送制作

時代の移り変わりとともに消滅の危機に瀕している「しまくとぅば」(沖縄独特の言語)。近年の沖縄文化の隆盛にもかかわらず、皮肉にも沖縄の「言葉」は、お年寄りの間ではまだ使われているものの、若い世代のほとんどは、聞くことも話すことができなくなっています。そんな状況に危機感を抱き、普及に励んでいるのが、西洋人の顔をしたウチナーンチュ、比嘉光龍(ひが・ばいろん)さん、38歳。「会話は全て“しまくとぅば“」というのが、彼の一貫したこだわり。
アメリカ人の父と、沖縄生まれの母の間に生まれた光龍さんが「しまくぅとぅば」に徹底的にこだわるのは何故なのか?そしてその情熱は「しまくとぅば」を遠くヨーロッパ・ドイツまで届けることに。
逆境に負けない、比嘉光龍の人間力!ぜひご覧ください。

島の言葉を未来に残したい、そんな情熱を胸に活動する光龍さん。そんな彼への取材を通して、私も初めて沖縄の言葉の魅力に気がつくことができました。
◆自分は何者か?居場所が見つからない◆

自分は何者なのか?という葛藤の中で出会った歌三線。自分自身を証明するためと使い続けてきた『うちなぁぐち』は、

◆言葉は文化 未来に残したい“しまくとぅば”◆
今は沖縄の素晴らしさを伝える、守りたい、大切なものへと変わり、光龍さんの周りはいつも沢山の笑顔で溢れています。
◆ヨ-ロッパまで教えに行く「言語」なんだ!◆
島言葉は世界へ誇れる沖縄の文化なんだ!それを自分の活動を通じて感じてもらえたら。
◆夢…私が楽しんでいる姿を見て、みんなが“うちなぁぐち”を好きになって欲しい◆
光龍さんはこれからも熱く語り、歌い続けます。そんな魅力的な彼を私はこれからも応援していきたいと思います。
◇ナビゲーター:高良誠◇

◇ディレクター:琉球放送 高良誠◇
私は沖縄生まれ、沖縄育ちの31歳。しかし「うちなぁぐち」をほとんど聞くことも、話すことができなかった。本編でバイロンさんが語っていた「沖縄の若い世代」のひとりである。「メディアの前では、うちなぁぐちでしか喋らない」と一貫してこだわる光龍さんに、最初は失敗の連続!相手が何を喋っているのか分からないのだから、質問も核心を突きようがない…取材は難航した。しかし、取材回数を重ねにつれて、
バイロンさんも「言葉を知らない若者に教える」喜びを見出してくれたようだ、私も彼の人間的魅力に引き込まれて、どんどん「うちなぁぐち」が好きになっていった。何よりも周囲にびっくりされるほど「リスニング能力」が向上したことには、自分自身でも驚いている。本編で語られる「うちなぁぐち」は某国営放送のドラマの言葉とは全く違う。多くの視聴者に、まさに「別言語」の印象を持っていただけたのではないだろうか?「よく分からない。全く違う…だからこそ面白い!」という沖縄の奥深さを地元メディアのひとりとしてこれからも伝えていきたい。

◇比嘉光龍(バイロン)◇
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