#16 オヤジと笑うシャッター通り

2015年8月9日(日)(テレビ朝日放送) 山口放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

山口県岩国市の駅前商店街・中通り商店街。かつては60店舗あったお店も、2008年には34店舗まで減りました。そんなシャッター通りが月に一度、賑わいます。お目当ては新鮮な農産物です。里山の生産者が軽トラックで持ち込み、直接販売する軽トラ市が2009年から始まりました。
「採ってきたばかりよ。」「今年は鮎20匹釣りました!」「来るのを待っちょったよ、おじちゃん!早よう売って!」

chikara16-1.jpg企画したのは、商店街で紳士服店を経営する藤田信雄さん52歳。故郷の商店街を元気にするために、商店街に人が集まる軽トラ市を始めました。魅力ある農産物をきっかけに商店街に興味や関心を持つ人を増やすことが目的です。人が集まれば商店街が元気になると、藤田さんは信じています。
かつては11人雇っていた藤田さんのお店は、今は母と二人だけ。売り上げはもっとも良かった時の3分の1以下に落ち込みました。

chikara16-2.jpg軽トラ市は商店街やお店を守るために2009年に始めた町おこしの取り組みです。
軽トラ市で出店するのは商店街から1時間ほど離れた里山の生産者。空き店舗前で販売します。採れたての農産物を中心に、味噌や豆腐、コンニャクなどの加工品もあります。値段も手ごろです。この魅力的な商品を目当てに、商店街にはお客さんが集まっています。

chikara16-3.jpgさらに藤田さんは、商店街の祭りやイベントと一緒に軽トラ市を開催することで、予算をかけずに軽トラ市のPRもしてきました。月に一度、地道に続けてきて今年で7年。固定客もついた軽トラ市は大勢のお客さんで賑わうようになりました。その賑わいは商店街だけではなく、生産者が暮らす里山にも影響を与えることになります。

chikara16-4.jpg商店街の町おこしを続けている藤田さんのように町おこしをしたい、という若者も現れました。そして空き店舗3店舗分を改装して、新たにまちづくり会社が出店することも決まりました。
これは、復活をかけたシャッター通りの町おこしの記録です。

編集後記

ディレクター:青木伸憲(KRYプロモーション)

半分近くが空き店舗のいわゆるシャッター通りとなった商店街に、かつての賑わいを取り戻したいと町おこしを始めた男性がいると知ったのは、5年前。初めてその商店街に行った時は早朝だったせいか商店街は静かで、人の動きはなく、なるほどこのままではこの商店街は無くなるだろうと思える雰囲気でした。唯一イキイキとしていたのは紳士服店を経営する藤田さん。町おこしを始めた人です。全国的に商店街の活気がなくなる中、元気なオヤジの町おこしは、どうなっていくのか興味があり、取材を続けてきました。

月に一度、里山の農産物を軽トラックで販売するという本当に地道な町おこし。でも、その1回1回を大切な出会いの場にしていくことで、確実に人の輪が広がり、商店主はもちろん、里山の生産者、地域住民、商店街周辺の事業者など、みんなが商店街を元気にしたいと思うようになっていきました。元気なオヤジの周りには、その元気をもらいたい人、一緒になって元気を届けたい人、気付けば様々な人が集まってきたのです。

2008年には34店舗だったお店の数も48店舗(今年7月下旬)にまで増えました。5年前に見たさびれた雰囲気はもうありません。気のせいか、商店街で会う人の表情も明るく見えたりします。元気になっていく商店街に元気をもらえるようで、我々取材スタッフも商店街に行くのが楽しくなりました。

番組情報

◆岩国市中通商店街振興組合
【電 話】0827-22-3978

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