#35 世界がとりこ!高級爪切り ~鍛冶屋の工場革命~

2015年12月20日(日)(テレビ朝日放送) 新潟放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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「金物のまち」新潟県三条市。その歴史は江戸時代の和釘の生産から始まり、鎌、鍬、包丁など、刃物産業を中心に発展してきました。その伝統の鍛冶の技で「爪切り」を世界発信している町工場があります。従業員50人の「諏訪田製作所」です。職人一人ひとりの手わざによるハンドメイドのものづくりで、世界一の切れ味を自負する高品質な爪切りを作り続けています。そのお値段は1万円以上。

chikara35-5.jpgこの商品の価値をより多くの人に伝えたいと、社長の小林知行さん(52)は、工場の大改革に乗り出しました。それは、ものづくりの現場にお客を招くこと。職人の働いている様子をガラス越しに見ることができる「オープンファクトリー」として、工場をリニューアルしました。外観も機械も作業着まで黒に統一したスタイリッシュな町工場は注目を集め、今や年間2万人が訪れる人気スポットに。

chikara35-4.jpgこの集客型の新しいビジネスモデルは、まち全体にも影響を及ぼします。地域の工場を一斉に開放し、ものづくりの現場を見学・体験してもらうイベント「工場の祭典」が開催されることになったのです。作業着でファッションショーを行うなど、次々と町工場の新しいイメージを発信!伝統のものづくりをまちづくりに生かす、地域の奮闘を追いかけます。

編集後記

ディレクター:高橋 紘子(新潟放送)

イギリスの英国王室御用達ショップも取り扱っている諏訪田製作所の爪切り。今や「世界のSUWADA」となったメーカーが地元・新潟にあるにも関わらず、取材を行うまで実はその爪切りを手にとったことはありませんでした。
一度使ってみると、あら不思議。使い心地の良さからすっかりとりこになってしまいました。

切れ味の良さを生み出す高い技術力を隠さずに“見せてしまおう”という、小林社長の意欲的な試みは、職人の仕事への誇りを生み出し、さらにまちに人を呼び込む観光にも発展しています。
町工場の有り方に革新をもたらした原動力は、伝統の鍛冶の技を「未来につなぎたい」という地域愛です。
「5年後、10年後ではなく、1年後で全く違うまちになっていると思う」、と語る小林社長。元気なものづくりを発信する新潟・燕三条地域から今後も目が離せません。

番組情報

◆株式会社 諏訪田製作所 
【住 所】新潟県三条市高安寺1332番地
【電 話】0256-45-6111
【H P】http://www.suwada.co.jp/

【営業日】工場:火曜日~土曜日(月・日・祝は除く) 8:00~17:00
ショップ:年中無休(年末年始は除く)   10:00~18:00

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