#47 クール!KENDAMA 木の匠たち ~競技用けん玉日本一の工房~

2016年5月15日(日)(テレビ朝日放送) 山形放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

chikara47-3.jpg山形県・長井市に小さなけん玉工房がある。社員数13人、競技用けん玉の生産量日本一を誇る山形工房だ。競技用けん玉は公式の大会などで使われるもので、コンマ1ミリの精度で加工されている。使うのは独自に開発した企業秘密の機械。しかしながら、精度を出す仕上げの部分で活躍するのは職人の手、
指先の感覚をたよりに正確に木を削っていく。

chikara47-1.jpg山形工房は国内のみならずアメリカやイギリスなど、世界30か国以上にけん玉を輸出している。
海外進出の足掛かりを作ったのが、家業を引き継ぎ7年前に社長になった梅津雄治さん(30)。梅津さんはインターネットを通してけん玉を世界に売り込もうと考えた。まずは自ら作ったけん玉の映像を動画サイトに投稿。さらに英語版のホームページを立ち上げると、海外から多くの問い合わせが来るようになった。

chikara47-2.jpgこうした中、欧米では音楽に合わせてプレイする独自のけん玉文化が誕生し、「KENDAMA」の人気が世界へと広がっていった。
梅津さんは日本をイメージさせるサクラ柄や漆塗りのものなど、新商品を次々と開発。これまでにない斬新さが受けて海外でも高い評価を受けている。「けん玉は笑顔を作り、人々を幸せにするツール」と語る梅津さん。メイドインジャパンの高品質にこだわり、新たなデザインで勝負する、若き社長の姿を追った。

編集後記

ディレクター:大津 幸典(東北映音)

「けん玉は人と人をつなぎ、幸せにするツール」。梅津雄治社長のこの言葉が今も心に残っています。子供からお年寄りまでが楽しめ、技が成功すればハイタッチ。年齢を問わず誰もが一緒になって盛り上がれる遊びが、けん玉なのです。コンマ1ミリの精度と、1万回の打撃試験に耐える塗装。それは、単なる遊び道具ではなく「コミュニケーションツール」として、けん玉をとらえる梅津社長の誠実さの表れだと感じました。「少しでも技が決まるように。少しでも長く愛用してもらえるように」昔ながらの木のおもちゃに、本気になって向き合うことが世界で評価されるものづくりに繋がったのだと思います。製造工程には企業秘密の部分が多く、撮影には気を使いましたが、梅津社長と職人たちのけん玉に込める思いを、少しでも感じ取っていただけたら幸いです。

番組情報

◆山形工房
【電 話】0238-84-6062
【H P】http://www.kendama.co.jp

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