#54 美味しさを追求!食品サンプル 女性職人のチャレンジ

2016年7月31日(日)(テレビ朝日放送) テレビ朝日制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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飲食店のウィンドウに飾られる「食品サンプル」。

海外ではあまり見る事のない、隠れた日本独自の文化だ。発祥は昭和初期と言われ、食品サンプルメーカーの株式会社岩崎・ビーアイ・ファクトリーでは月に1万点以上のサンプルを製作している。
その、日本伝統の技術・食品サンプル作りの世界に2人の若き女性職人が飛び込み活躍していた。
岡村育美さん(31)と社えつ子(33)さんだ。

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岡村さんは入社して12年目のスタッフで喫茶部門のエース。現在はタカノフルーツパーラーなどを担当している。彼女が取り組んでいたのは、一度作ったサンプルの修正。メーカーからの指摘でフルーツの色の修正が入ったのだ。季節や種類、時期によってフルーツの色が微妙に変化する、その表現の仕方に苦戦。フルーツがもつ瑞々しく、かつ美味しそうに見える色の出し方を探り研究していた。

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一方の社さんは会社に入って4年目のスタッフ。
洋食部門の期待の星。
飲食店の厨房で働いていた経験を持ち、食に関しては相当のこだわりを持っている。海外からのお弁当発注では、細かい指定も忠実に再現していく。いっさい妥協のゆるされない「おいしそう」なサンプル作りが行われる。

また、社内では、自由な発想でサンプルを作る社内コンクールが行われる。
今年も参加する二人の作品の評価はいかに!?

伝統的な技にアートな感覚を取り入れ、次々と進化を続ける食品サンプルの世界。
女性職人たちの仕事への情熱、飽くなき探究心を描く。

編集後記

ディレクター:伊藤 暁(ユーコム)

今まで経験したロケの中で、最も楽しく、そして最もお腹の空くロケになりました。
工場にお伺いさせていただく度に、つまみ食いをしてしまいそうになる。
そんなリアリティの食品サンプルが沢山あるのですから、僕にとっては夢の様な場所でした。

しかし、工場で働く皆さんはいつも真剣。
笑顔で話していたと思った次の瞬間、真剣な表情に変わりサンプルを作っていく。
その姿は、まさに職人。
その技、こだわり、サンプルにかける思いには大変感銘を受けました。
製作に追われ、過密スケジュールでお忙しい中、親切丁寧にご対応してくださった皆様には
感謝致します。

皆さんは食品サンプルをどう見ています?
例えば「ソフトクリームの食品サンプル」はいかがでしょうか?
ミルクたっぷりの、口どけの良い柔らかいクリーム。全てが同じように見えるかもしれません。
しかし食品サンプルは全てが手作り。同じ食品を扱うにしても一つとして同じサンプルは
ありません。

さらにロケをしていてわかったことがあります。
「食品サンプルには人柄が表れる」という
所です。
今回取材させていただいた岡村さんは、力強くたくましい、クールビューティーなサンプル。
社さんは疲れた心を癒してくれるような、どこか優しいサンプル。
寺島工場長は緻密に計算された五感を刺激するスタイリッシュなサンプル・・・など。
イワサキ・ビーアイの方々は皆さんとても明るくて親切。
そんな皆さんが製作しているサンプルは、食品サンプルとしてだけでなく、
一つの作品としてもやはりどこか、惹かれるものがありました。
今回は2人の女性をメインに構成、取材しました。
本編は30分ですが、泣く泣くカットしてしまった部分が多々あります。
サンプル一つにどれくらいの努力や工夫が詰まっているか、
皆さんもサンプルを見かけたら色んなことを感じて欲しいです。

番組情報

◆株式会社岩崎
【H P】http://www.iwasaki-bei.co.jp/

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