#55 和船復活に燃える船大工~54歳差!!師弟のフシギな絆~

2016年8月7日(日)(テレビ朝日放送) 朝日放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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かつて日本の海運を支えた木造和船。時代とともにその姿は見られなくなり、和船作りの職人は全国で数人にまで減ってしまった。その一人が、兵庫県の城下町・姫路市に住む奥村武志さん、81歳。
このままでは伝統の和船技術が失われてしまうと、27歳の弟子・大和田航さんとともに、船大工人生の集大成ともいえる、海を走る和船「海船」造りに取り組むこととなった。

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年の差54歳の師弟コンビ。長く職人の世界に生き、これまで技術を教えたことも教えられたこともない奥村さんは、「教える」ことの難しさに戸惑う。
一方、若い大和田さんは、職人気質の奥村さんのマイペースさに振り回されてばかり。
「師匠と弟子」というよりは「お祖父ちゃんと孫」のような2人は、果たして無事「海船」を作り上げることができるのか?

編集後記

ディレクター:安井 健悟(朝日放送)

姫路市の中心部からは少し離れた「的形」という港町がこの作品の舞台です。
テーマは「船造り」。30分の番組を作るためには、その作業工程を丹念に追うことが何より重要だと当初は信じ込んでいました。しかし、その概念を“ぶち壊した”のが主人公として登場する大棟梁の奥村武志さんです。

撮影したい映像を事前に打ち合わせても、自分のリズムで悠々と進めてしまう武志さん。弟子の大和田航さんが武志さんに翻弄されるように、我々も翻弄されいくつものシーンを撮り逃しました。現場に到着すると押さえたい作業が既に終わっていて、落ち込んだときもありました。
そんな我々の姿を目の当たりにしても、彼は何事もなかったかのように温かい笑顔と大好きなコーヒーでもてなしてくれます。船造りの過程ももちろん大事です。しかしそれ以上に、彼の温和で自由な人柄とそれに戸惑いつつも心を通わせていく大和田さんという、54歳差の異色コンビのありのままの姿。それこそこの作品で描くべきことだと次第に気づき始めたのです。
武志さんの技術力と船への揺るぎない思い。これらを通じて、年の差コンビの魅力とほっこり感を存分に感じていただければと思います。

姫路の小さな港町で54歳差の師弟が織り成す、
大きなプロジェクト。武志さんにとっては今回が最後の船造りとなるようですが、彼らの“絆”が生んだ和船はこれからも活躍し続けることを願ってやみません。

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