#72 廃校×人×食育=あいあいファーム

2016年12月4日(日)(テレビ朝日放送) 沖縄テレビ制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

chikara72-1.jpg沖縄本島北部の長閑な今帰仁村に2年半前、レストラン「農家の食卓」がオープンし、人々の注目を集めている。このレストランは、廃校の運命だった校舎が、農業と加工場、宿泊部屋を備えた施設として生まれ変わった「あいあいファーム」の中にある。単に食を提供するだけではなく、食育の拠点としても注目されている。

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スタッフの山田沙紀さんは、大学時代に沖縄の人々と出会ったことがきっかけで、東京の大学を卒業後、あいあいファームに就職。伊志嶺勲社長の「食」に対する強い思いを日々、学んでいる。
ある日、あいあいファームに地元の小学5年生たちが宿泊学習にやってきた。ソーセージや豆腐作りを体験できたり、農作物を間近にみることができたり、あいあいファームはまさに食の学び舎。そして、そんな子供たちを前に直面した「食」の現状。

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はたして山田さんは何に気づき、学ぶのか?
動き出してから2年余り、廃校が今も人を育てるあいあいファームの”今”を追った。

編集後記

ディレクター:本橋 亜希子(沖縄テレビ)

あいあいファームで取材を始めて半年余り。
この期間を通じて感じたことは、スタッフの自主性と明るさでした。学校、会社、団体、人の集まりはいくつもありますが、「人を束ねつつ、前向きなムードにする秘訣」は何なのだろう・・・?
それが私の興味となりました。

「廃校を活用している」こと、「農業から加工、販売まで」の一貫した体制を整え、六次産業を軌道に乗せているあいあいファームのスタッフは、日々気づいた小さな事もスタッフ間で申し合わせ、課題を解決しています。
まるで、「あいあいファーム」という学校が、「伊志嶺校長」のもと、山田沙紀をはじめとする教育実習生を育てているという、大人たちの学校のようにも見えてきます。
スタッフは皆、目標を持っています。例えば農場スタッフの仙洞田さんは今や農家として独立し、あいあいファーム提携農家になっています。「農家に関わったからこそ、やってやるぞ」というコメント通り、力強い一歩を踏み出しています。
また、ファームの地産地消の取り組みは評価され、取材終盤の頃に“農林水産大臣賞に輝いた”というニュースも飛び込んできました。きっとこれも、スタッフ全員の活力となっているに違いありません。

私はそもそも「食」に興味があり、食が「人」を「心身」を育てると考えています。とりわけ深刻なのは「沖縄の長寿崩壊」の現実です。でもこれは、沖縄だけの問題ではありません。沖縄の現状は、食文化の欧米化、飽食などが進む日本の縮図だと思います。廃校で伊志嶺社長がすすめる「食育」が、観る人に「食」への関心を抱いてもらうきっかけの一つになれば、これ以上のやりがいはありません。

番組情報

◆農業生産法人あいあいファーム
【電 話】0980-51-5111
【FAX】0980-51-5112
【H P】http://happy-aiaifarm.com/

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