
冬になるとクローズするのが当たり前だった北海道美唄(びばい)市のゴルフ場で、今年2月11日、ウインターゴルフ大会が行われた。積もった雪を圧雪した特設コース。グリーンは人口芝、ボールは白だと雪の中で見えないためカラーボールを使う。「芝の上とほとんど変わらない。びっくり」「解放感は夏よりある」「どうして今まで誰もやらなかったんだろう?」50数人が参加し、季節外れのゴルフを満喫した。

フランスやスイスのスキー場で20年ほど前から開催されているウインターゴルフをここでもやってみたい…美唄のゴルフ場の支配人が有志に呼びかけ、実行委員会を立ち上げた。北海道に来る外国人観光客は年間200万人を超える。とりわけアジアの人たちにとって北海道の雪は大きな魅力だ。美唄は札幌からも新千歳空港からも車で1時間半と近い。
「ウインターゴルフは観光の起爆剤になる」と実行委員会は期待を寄せる。また、一人のプロゴルファーもこの大会を心待ちにしていた。その理由とは…。

雪の上でもゴルフはできる!いや、雪の上だからこそゴルフは楽しい!逆転の発想で町づくりにかける人たちの姿を見つめた。
編集後記
ディレクター:河野 啓(HBCフレックス)
雪の上でゴルフをする…そう聞いて、私の頭の中を無数の疑問符が羽ばたきました。多くの屋外施設が冬の間はクローズする、それが北海道の常識です。一体どうやって? なんでわざわざ? 道具は? 恰好は? しかしこのウインターゴルフを体験した北海道美唄(びばい)市の皆さんは、ニコニコ顔でこう話します。「圧雪した雪の上で行うので芝と感触はかわらない」「爽快感はむしろ冬の方がある」「また来年も参加する」…。
ウインターゴルフが定着すれば美唄の観光の起爆剤にもなる、と期待する声もあります。北海道に観光に来る外国人は年間200万人以上、とりわけアジアの観光客にとって北海道の雪は大きな魅力です。そんな町おこしの可能性に触れながらも、まずは何より白銀のゴルフ場で楽しむ人たちの姿を余すことなく伝えたいと、ドローンやオズモなどの機材も持ち込んで、マイナス10度の中、気合を入れて撮影しました。今回密着させてもらった4人の参加者(1人はワケありプロゴルファー!)も、冬の絶景に劣らず魅力的でした。
私自身はゴルフをしません。でもこのウインターゴルフなら、やってみたい、と思いました。番組をご覧になって私と同じ気持ちになる方は、きっと少なくないはずです。