#108 君と、君の椅子の12年

2017年10月21日(土)(テレビ朝日 放送) 北海道放送制作 協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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いまから12年前、北海道のほぼ中央にある東川町で、生まれてきた赤ちゃんに、木の小さな椅子を贈る、「君の椅子プロジェクト」が始まりました。毎年、デザインも材質も変えて手作りされる小さな椅子。そこには、小さなマチの人たちがそろって、「生まれてきてくれてありがとう!君の居場所は、ここにあるからね」と、新しい命を、みんなで祝福しようという気持ちが込められています。

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最初の年に、椅子をもらった子は、もう小学校5年生に。東川町に続き、北海道の4つの自治体も「君の椅子プロジェクト」に加わり、おととしには、北海道から遠く離れた、長野県・売木村も参加。「君の椅子プロジェクト」は少しずつ、広がりを見せています。
2011年には、東日本大震災があった日に生まれた、被災地の104人の子ども達に「君の椅子」が届けられました。chikara108-3.jpeg椅子を受け取った子ども達は、ことし小学校に入学しました。

小さな「君の椅子」には、失われたコミュニティーを再び取り戻したいという、大人達の願いがあります。そんな「君の椅子プロジェクト」の、12年を見つめます。

編集後記

プロデューサー/ディレクター:田中 敦(北海道放送)

初めての「君の椅子」贈呈式で椅子を受け取った、飯塚紬季(いいづか・つむぎ)ちゃんは小学校5年生になっていました。お父さんは、大阪から北海道に移住したプロのカメラマン。当時1歳の、小さな椅子に座る、可愛い紬季ちゃんの姿は、「君の椅子」の写真展などでも目にしていたので、会うのを楽しみに取材に出かけました。自宅で迎えてくれた紬季ちゃんは、身長が158センチになっていました。スラリと長い手足。顔もすっかりと大人びていましたが、照れ笑いをすると幼いころの面影も見えました。

もう座ることが出来なくなった「君の椅子」は、紬季ちゃんの部屋にあって、クマのぬいぐるみが置かれていました。「大きくなって結婚したら、自分の子どもを座らせたい」と言います。椅子の脚には、死んでしまった愛犬が噛んだ跡が残っていることも教えてくれました。傷やシミがついた小さな椅子は、紬季ちゃんとともに年齢を重ねたのだと感じました。

もらった椅子を、幼児時代にだけ使う「モノ」と受け止める方ももちろん多いことでしょう。でも紬季ちゃんは、自分が家族から愛されて育ってきた「コト」の象徴として、小さな椅子をかけがえのない存在と感じているようです。同じような気持ちで「君の椅子」を大切にするご家族にもたくさん出会えました。それは12年という時間があって初めて、感じることができる、とてもあったかな出来事でした。

番組情報

<君の椅子倶楽部へのお問合せ>
◆旭川大学 事務局 庶務課
【住 所】旭川市 永山 3条23丁目1-9
【電 話】0166-48-3121
【FAX】0166-48-8718
◆君の椅子 工房学舎
【住 所】札幌市 中央区 大通西5丁目11 大五ビルヂング2階
【電話/FAX】011-233-0609(水・木・金曜日 10:00 ~ 17:00)

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