
舞台は、富山県の南西部に位置する、南砺市福野。この地に、創業95年の楽器店、竹田楽器があります。この楽器店の代表で、調律師の竹田時康さん75歳には、ある夢がありました。それは、森の中で音楽会を開く事。「自然の中でピアノの音を聞いてみたい」という想いが高じて、企画しました。
竹田さんの信念は「音楽を通じて、世の中の人に楽しんでもらいたい」。竹田楽器には、ヨーロッパなどから集めた年代物のピアノがあります。 中には、有名音楽家が使ったとされる貴重な物も。竹田さんの純粋な『楽しんでもらいたい』という想いが、ミュージアムとして形になっています。さらに音楽以外でも、自分が世の中に対してできることは何かを考え続ける竹田さん。これまでも、阪神大震災や、東日本大震災などの被災地で、ボランティア活動を積極的に行ってきました。
中には、有名音楽家が使ったとされる貴重な物も。竹田さんの純粋な『楽しんでもらいたい』という想いが、ミュージアムとして形になっています。さらに音楽以外でも、自分が世の中に対してできることは何かを考え続ける竹田さん。これまでも、阪神大震災や、東日本大震災などの被災地で、ボランティア活動を積極的に行ってきました。

竹田家は、親族に10人もの調律師がいる珍しい家族。竹田さんの息子・昌功(まさかつ)さん、孫・怜生(さとき)さんも同じく調律師。怜生さんは、一昨年調律師デビューしたばかりの新米調律師です。今は、祖父である竹田さんの後ろ姿を見ながら、その道を力強く歩んでいます。
9月に行われた、”森の音楽会”。この実現には、竹田さんの想いに賛同した人々の協力がありました。そして何より、
息子の昌(まさ)功(かつ)さん、孫の怜生(さとき)さんも、竹田さんを支えていました。
竹田さんの夢の実現、そして、それを見つめる家族の姿を追いかけました。
								
					編集後記
					ディレクター:水木正明(北日本放送)
私の実家には、20年前に竹田楽器から購入したピアノがあります。幼い頃、息子・昌功さんの調律をそばで見ていて「調律師って不思議な仕事だな~」と思っていました。時は過ぎ、竹田楽器に取材のお願いへ…、OKを頂いたときは、どこか心の中がワクワクしました。それは、幼い頃に「不思議だな~」と感じていた、その謎解きが、取材を通してできる気がしたからです。そして、取材を進めるにつれ、私の心のワクワクは、フォルティシモに!
それは、竹田さんがインタビューで答えてくださる言葉に要因があった様に思います。出会いを大切に…持つべきものは友達や仲間…失敗してもいい。失敗から学ぶこともある…。これまで30年間生きてきて、何度も人から言われた言葉でしたが、竹田さんが言うと、何故か胸に突き刺さる。「こんな素敵な人を、全国に紹介したい」そう思う様になりました。
いつ取材に行っても、優しい笑顔で迎えてくださる竹田さん。私の事を、孫のように可愛がってくださいました。75歳の竹田さんを取材していると、自分が75歳だったら…とイメージする事が多々ありました。どんな75歳になるかは、自分次第。やりたい事を、やる!それが一番大事なんです!この「調律じいちゃん」というタイトルには、「何歳になっても、人生を楽しめるかどうかは、自分自身の調律次第」、そんな意味を込めました。竹田さんの姿から、「チカラ」を感じて貰えれば、嬉しいです。
 
				
								
					番組情報
					◆竹田楽器
【住 所】富山県南砺市福野1832
【電 話】0763-22-2220
【FAX】0763-22-2274