#300 “いかさま手品師”全力疾走 ~笑う食堂(かど)に福来たれ~

2022年05月21日(土)05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 秋田放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

 舞台は秋田県美郷町にある小さな食堂。営んでいるのは、自称“いかさま手品師”ブラボー中谷さんと、妻・張美さん。
ブラボーさんは、ギャグと手品を組み合わせて、観る人の笑いをとる芸が得意。これまで国内外でショーを開いてきました。

しかし、新型コロナの影響でショーが激減。そこで、生まれ育った故郷の人たちに気軽に手品を見に来てもらおうと、妻の張美さんと一緒に食堂を開きました。張美さんが調理を担当、ブラボーさんは配膳や皿洗いのほか、訪れた人に手品を披露しています。
とはいえ、食堂経営は初心者。経営はなかなか軌道にのりません。

さらにブラボーさんは腎臓の病気にかかり、
2021年から2日に1回、人工透析を受けることに。
この先、たとえ新型コロナが収束したとしても、遠くに出向いて自慢の“いかさま手品”を見せることは難しくなりました。

大きな壁にぶつかったふたりですが、いつも笑顔。そしてブラボーさんは笑いをとることにこだわり続けています。もともとは電子機器工場に勤めていたブラボーさん。29歳の時、人生観が大きく変わる出来事を体験し、手品師を志すようになります。

夫婦で、そして常連客と支え合い、たとえ人生設計が大きく変わっても笑顔で希望を持って暮らしていくふたりの日々を見つめます。

 

 

編集後記

ディレクター:齊藤 弥(秋田放送)

コロナ禍の生活も3年目となり、今では感染が広がる前にどんな生活をしていたのかさえ思い出せなくなりつつあります。

今回の主人公、自称“いかさま手品師”のブラボー中谷さんも新型コロナで生活が一変した1人です。若いころから国内外のマジックショーに参加してきましたが、2020年以降はショーが激減しました。それならば、手品を披露する場を自分でつくろうと開いた食堂ですが、コロナの影響もあって経営はなかなか軌道に乗りません。

それでもブラボーさんは常に笑顔です。もうけが出ない店の経営について、奥さんの張美さんと話し合っていても「動いていればなんとかなる」と、深刻な様子は一切ありません。

今回、番組制作の過程で、ブラボーさんが手品師になるきっかけとなった、30年ほど前の貴重なエビソードを聞かせていただきました。病院に長期間入院し、病気と闘う子どもたちと触れ合う中で「普通のことがいかに幸せか、子どもたちに教えてもらった」と語っています。

コロナ禍で今、たくさんの人が苦しい思いをして日々を過ごしています。番組をご覧になる方が、ブラボーさんや、奥さんの張美さんの言葉、考え方、そして日々の暮らしに触れることで、少しでも元気になっていただければ、担当ディレクターとしてはこの上なくうれしいことです。今回の番組制作を通して私自身、壁にぶつかった時の心の持ち方について深く考えさせられました。何にも代えがたい体験です。ありがとうございました。

番組情報

ブラボー中谷ホームページ
http://www.obako.or.jp/bravo/

ブラボー笑店(しょうてん)・呑呑(ドンドン)
【電話】0187-85-3746

ご意見・ご感想

皆さまからのご意見・ご感想をお待ちしております。
お寄せいただいたコメントにはすべて目を通しておりますが、必ずしも掲載されるものではございませんのでご了承ください。
なお、企画提案、商品宣伝、イベント告知等に関する投稿は固くお断り申し上げます。

※ 記入欄に、お住まい(都道府県)もご記入いただければ幸いです(任意)