#335 たかが米、されど米 ~米穀店6代目の粘り~

2023年02月11日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 四国放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

徳島県徳島市にある江戸時代から続く老舗の米穀店。6代目の関山隆大さん(36)は8年前に店を継ぎました。1人あたりの米の年間消費量は昭和37年度をピークに減り続け、今ではその半分以下。こうしたなか、お米に少しでも興味を持ってもらおうと、関山さんは店の改革に乗り出します。目指したのは、これまでの米穀店の持つイメージを変えるわくわくする店作り。「全てに驚愕する米」「忍者も唸る」「ほどよいという美学」…店内にはインパクトのあるポップが所狭しと並び、米の味や食感、相性の良い料理なども添えられています。関山さんのモットーは「世界中にある食べ物のなかでお米のおいしさを超えるものはない」…お米愛に満ちた店内には常時、20種類を超えるブランド米が…。訪れたお客さんはお米を選ぶという体験に驚きと楽しさを感じています。お米の研究も欠かさず、味覚のさえる朝は米に合う調味料や料理を妄想しながらご飯を食べる関山さん。

しかし、店の売り上げは最も良かったころの5分の1ほど。時代の変化により、専門店ではなくスーパーなどでお米を買う人が増え「若い人たちは米穀店の存在を知らない」と悔しそうに話す関山さん。生活のため週5日、アルバイトも。休憩時間も休まず、米の配達に出かけています。代々受け継いできた店を守るために…。

昨秋、自らの原点ともいえる場所を訪問。そこには人生を変えた米がありました。

お米にこだわり抜くことに活路を見出した、6代目の思いに迫ります。

 

編集後記

ディレクター:和田洋介(徳島放送企画)

今回の舞台は江戸時代から150年以上続く老舗米穀店。店を初めて訪ねたのは2022年6月でした。6代目の関山隆大さんの印象はものすごく物腰が柔らかい人。しかし、お米のことになると情熱的で饒舌。一度喋り出すと止まりません。その原動力は、少しでも多くの人にお米に興味を持って欲しいという思いです。客に対するお米の説明はわかりやすく、自分好みの米を見つけてもらうために寄り添う姿は、まさにお米の伝道師。

かくいう私も取材を始める前は、お米に対するこだわりは一切なく、お米のどこに魅力があるのだろう、どれでも同じじゃないのと思っている側でした。しかし取材を重ね、関山さんの思いに触れるにつれ、この米はどんな感じなんだろう、次はあれを食べてみようかなという気持ちが大きくなり、取材帰りには毎回違うお米を買って、食べ比べるほどに…。お米に魅了された一人となりました。お米はスーパーやドラッグストアでなく、米穀店で購入することを皆様にもお勧めします。

米の消費量が減る中、父親から受け継いだ店を守るために多忙な生活を送る関山さんですが、辛い素振りは一切見せず、常にポジティブです。
移り変わる時代を生き抜くため、米にこだわることに活路を見出した6代目としての思い。
番組では、老舗米穀店を守るために奮闘する姿と、どこまでも深いお米愛にご注目ください。

番組情報

関山米穀店
【住所】徳島県徳島市佐古一番町7-11
【TEL】088-652-4801
【営業時間】9時~18時
【定休日】水曜、日曜

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