#334 神社の新時代 ~Yシャツ神主 奮闘記~

2023年02月04日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 福島テレビ制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

二本松市の木幡地区は人口約1600人、自然豊かな場所です。木幡山を境内地とし鎮座するのが隠津島神社。創建は古く、1200年以上前の奈良時代。宗像三女神(むなかたさんじょしん)をご祭神とし、交通安全や招福、縁結びなどにご利益があると言われています。

長年「木幡の弁天様」として地域の人々に親しまれ、毎年12月に行われる960年以上の歴史を誇る「木幡の幡祭り」は国の重要無形民俗文化財に指定されています。

今回の主人公は隠津島神社63代目で神主、禰宜(ねぎ)の安部章匡(あきまさ)さん。昔は地域になくてはならなかった神社。しかし時代ともに役割も変化し、地域と神社の関わりも薄まりつつあります。危機感を感じている章匡さんは1000年後も神社を継承していくため、電子マネーでのお賽銭の支払い、
神社内のカフェ、クラウドファンディングなど、神社らしからぬ
さまざまな取り組みをしています。

一方で新しい挑戦に対して、神社周辺に住み代々守り続けている氏子からの反発も。挑戦するなかで守らなければならないもの、大切にしなければならないもの…章匡さんは前向きに歩んでいます。

章匡さんには3人の子どもが。長男の匡一郎(きょういちろう)ちゃんはパパが大好きな4歳。子どもが生まれたことで、章匡さんのモチベーションにもなっています。パパとして、神主として、歩み続ける日々を見つめます。

編集後記

ディレクター:森合岳(福島テレビ)

隠津島神社の取材を通してまず興味を持ったのは、神主の生活についてです。

一般の人と何か違うところはあるの?と思う方もいるかもしれませんがほとんど一般の方と変わらないのです。安部章匡(あきまさ)さんは、少年時代はソフトボールやバレーボール、高校時代にはバンドを組みドラムに熱中していました。さらに高校時代にはまったのはウイニングイレブンというサッカーゲーム。じゃあ食べているものは?もちろん、一般の人とほとんど変わりません。家族で回転ずしにも行くし、ハンバーガーを食べに行く。そして章匡の好物は家系ラーメンだそうです。食べると太るのがわかっているので家系ラーメンを食べるためにプールに通っていた時期もあるそうです。一般の人とほとんど変わらない生活の経験は、今の時代に即した、今までの神社とは違う新しい挑戦に繋がっているのかなと感じました。

編集をしていて印象に残っていることがあります。それは章匡さんと父・匡俊(まさとし)さんの言葉の美しさです。こんなことがありました。匡俊さんとの会話で、私が「ムカつくことはありますか?」と質問したら、匡俊さんは「ムカつくことはある、でもムカついても言葉には出さない」と言っていました。「汚い言葉は口に出さない」、大切なことだなと感じました。そういう考えがどこか優しい穏やかな雰囲気、落ち着いた隠津島神社に繋がっているのかなと思いました。

番組情報

隠津島神社
【電話】0243-46-2869

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