#363 がんばれ、俺!~なす産地を守るヒーロー~

2023年11月04日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 四国放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

温暖な気候と肥沃な土壌に恵まれ、農業が盛んな徳島県阿波市。夏から秋にかけて収穫される“夏秋なす”は県内シェアの6割を占めます。この地域を西日本一のなす産地にしようと日々奔走しているのが、土井哲(さとし)さん(41)。農家に栽培の指導や経営のアドバイスをおこなうJAの営農指導員です。ことし2月、産地振興や技術普及の取り組みを発表する営農指導員の全国大会に四国ブロック代表として出場。これまで20年以上変わらなかったなす栽培の改革への取り組みが評価され、見事、全国1万6000人の営農指導員の頂点に輝きました。

「営農指導員たるもの、他者にはない武器をもって、産地のため、身を粉にして産地の振興に尽くすべし」をモットーに、助けを求める農家がいれば、すぐに駆けつけます。土井さんは子どものころから正義のヒーロー「仮面ライダー」が大好き。いまの自分があるのは、育ててくれた農家のおかげ。感謝の気持ちを胸に、なす産地を守るヒーローとなるべく、生産者に寄り添い続けています。

トレードマークは、なすに乗ったナースのキャラクター。その名も、なーすちゃん。自らが考案、JAあわ市公認キャラクターとして、梱包資材や販促グッズなどにもデザインされています。さらに、子どもたちに農業や野菜のおいしさを伝える食農教育にも尽力中。少しでも農業に関心を持ってもらいたい…そんな思いから始めた取り組みです。

営農指導員は“産地のプロデューサー”だと考える土井さん。生産者に輝いてもらうため、裏方として地域を支えています。人知れず戦う正義のヒーローのように…。産地の未来を守るため、土井さんは今日もなすと向き合います。

編集後記

ディレクター:和田洋介(四国放送)

今回の舞台は西日本有数のなすの生産量を誇る徳島県阿波市。主人公の営農指導員、土井哲さんに初めて会ったのは、ことし3月でした。第一印象はマジメだけど、少し変わっている人。その印象は取材を終えた今も同じです。いつも生活の中心にあるのが、なす。土井さんの得意料理は、なすの天ぷらです。食卓になすが並ぶことも多く、子どもたちは飽き飽きしているとか。

西日本一のなす産地を目指し、日々奔走中の土井さん。頻繁にかかってくる農家からの電話にもひとつひとつ丁寧に対応し、問題が解決するまで寄り添います。同じ営農指導員から「神様のような人に見えた」との声もあがるほどで、全国大会で最優秀賞に輝いたのもうなずけます。

鹿児島県での講演を前に訪れた桜島では、大好きな仮面ライダーの聖地ということもあり、終始、笑顔。大勢の観光客の目を気にすることもなく、フィギュアの撮影に夢中になる姿は微笑ましく、また違った一面を見ることが出来ました。広く浅くではなく、狭く深く追求するマニアックさ。それは「仮面ライダー」だけではなく、「なす」に関しても同じ。その姿勢が営農指導員としての評価につながっていると感じました。

13年前から続けている食農教育。農業の楽しさを子どもたちに伝える食農教育は、未来への種まき。そう考えている土井さんの目はいつも産地の未来を見据えています。

番組では、なすにかける情熱とマニアックな一面にご注目ください。

番組情報

【名称】JAあわ市(阿波市農業協同組合)
【住所】徳島県阿波市阿波町南柴生206番地
【TEL】0883-35-2028

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