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日本人女性として初めて交響曲を作曲したのは、沖縄・宮古島出身の音楽家でした。「沖縄音楽の母」と呼ばれる作曲家、故・金井喜久子(1906-1986 年)。偉大な功績を持ちながら沖縄県内でも一部の人にしか知られていなかったその音楽人生が、今脚光を浴びています。
きっかけを作ったのは、その音楽や人間力を発信しようと2022年に発足した「金井喜久子プロジェクト」。発起人でフリーアナウンサーの宮城さつきさんたちを中心に、金井の人生を、音楽に朗読を融合させた舞台で表現し、まるで現代に金井が降り立ったように、その不屈の人生が浮かび上がってきました。
大正から昭和初期、今以上に沖縄文化や女性の地位が卑下されていた時代、出身やジェンダーの壁に抗い、沖縄音楽の素晴らしさを伝えていった金井。作曲したクラシック音楽には、沖縄民謡の旋律が組み込まれ、聞くだけで心が躍ります。1971年には日本レコード大賞童謡賞を受賞。1972年の沖縄復帰記念式典では自ら志願し「祝典序曲 飛翔(はばたき)」を書き上げた金井は、沖縄の歴史の転換点にも立ち合ってきました。
「金井プロジェクト」は戦前戦後の金井の音楽活動を探るなか、アメリカ軍統治下の1953年、沖縄・那覇市で開催されたコンサートの音源を発見。金井はその音楽に、こんな思いを込めたと言います。「戦争に負け、異民族に統治されてはいるが、心までは売っていない、沖縄の心を取り戻したい」時代の流れに翻弄されることなく、沖縄の誇りを胸に故郷への愛を音楽で表現し続けた金井。その人生と音楽は、時代を超えて、今を生きる私たちへのエールとなっています。
編集後記
ディレクター:下地麗子(琉球放送)
沖縄が誇る音楽家・金井喜久子の世界を楽しんでいただけましたでしょうか。
番組で時折出てきた白いピアノは、東京の金井家で撮影させてもらったもので、金井さんが実際に弾いていたピアノです。活動拠点が東京だったことが、これまで沖縄での認知が広がらなかった要因になった金井さんですが、そのピアノのそばには沖縄の海や赤瓦が描かれた風景画があり、常に沖縄を想い創作活動を続けていたことが想像できました。
正直に言うと、2022年に彼女の人生を再評価しようと発足した「金井喜久子プロジェクト」の話を聞くまで、私自身も金井さんの存在を知りませんでした。しかし取材を進めると、その人生は沖縄の激動の歴史と絡み合い、パイオニアゆえの「三重苦」(音楽評論家:片山杜秀氏・談)さえも物ともせず、戦前戦後の沖縄を力強く生き抜いていました。
今以上に沖縄文化や女性の地位が卑下されていた時代に、出身やジェンダーの壁にあらがい、沖縄と音楽に生きた姿は、同じ沖縄で生きる女性として、大きなパワーを与えてくれるものでした。
金井さんの音楽と想いが、今を生きる私たちにエールを送ってくれている。そんな時代を越えた人々のつながりを感じながら、金井メロディーに心を躍らせ、編集作業を楽しく進めることができました。
金井さんの人生を追うプロジェクトの発起人:宮城さつきさんの探究は今も続いています。その姿は、まるで金井さんが乗り移った様に猪突猛進です。皆さまの耳に再び金井さんの音楽を届けられるよう、これからも取材を続けていきます。
またお耳にかかれることを楽しみにしております。
番組情報
【Instagram】金井喜久子プロジェクト @kikukokanaiproject_okinawa