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大分県南部、緑豊かな豊後大野市清川町。この地では古くから、農作業の合間に食される軽食を「こびり」と呼び、中でも自家製の酒まんじゅうは、地域の人々に親しまれてきました。麹(こうじ)の力でふっくらと膨らんだ生地はもちもちとした食感で、甘さ控えめの餡(あん)との相性も抜群。今もなお、地元の道の駅では人気商品として多くの人々に愛されています。
清川町の加工所で平日未明から製造されている、この酒まんじゅう。湯気が立ちこめる中、できたての酒まんじゅうのパック詰めを行うのは、全員が70歳以上のベテランメンバー。この加工所を30年前に開設したのは、地元の酒まんじゅう作り名人、和田鈴香さん(73)。しかしメンバーの高齢化に伴い、年齢的、体力的な負担は年々増すばかり。
そんな中、鈴香さんは去年9月、長男の妻である梢さん(42)を後継者として迎え入れました。「加工所の事務を手伝ってくれるし、作業の大変さもわかっているし、よく勉強するから適任」と、鈴香さんは梢さんに大きな期待を寄せています。しかし、二人の間にはすれちがいも。梢さんは「お母さんしか作れないものには価値はあるけど、続かない。お母さん以外の人が作れることが続いていくことだから、それが大切」と、伝統の継承に対する自身の強い思いを表明しています。
清川の酒まんじゅう作りは「経験と勘が第一条件」と豪語する姑・鈴香さんに対し、嫁・梢さんは、レシピやノウハウをデータ化すれば、その味を容易に継承できると主張。考え方は異なるものの、お互い強い思いを胸に、清川町の伝統の味、地元らしさを未来へ引き継ごうと日々奮闘しています。
編集後記
ディレクター:北里邦寿(大分放送)
大分県豊後大野市の名物「酒まんじゅう」の伝統を守るため、和田さん一家が奮闘しています。そこには、熟練の技を持つ姑の鈴香さん(73)と、その技を次世代に継承しようとレシピ化を目指す嫁の梢さん(42)の心温まる日々があります。
「今まで一つとして、同じ酒まんじゅうを作ったことがない」と語る鈴香さん。この言葉は、秘伝の種麹を活かした酒まんじゅう作りが、いかに繊細で難しいかを物語っています。長年の経験と勘、そして目で培われた極上の酒まんじゅう作りは、まさに職人技の結晶です。
しかし、高齢化が進む現代において、事業承継は避けては通れない課題です。昨年9月から加工所に参加する長男の嫁・梢さんは、「悠長なことは言っていられない。一刻も早くお母さんの技をレシピ化しましょう」と意気込みます。名人の技を間近で見ながらレシピ作りに励む梢さんの姿に、鈴香さんも「本当によく勉強している」と目を細めます。
取材も終盤に差し掛かる中、初めて梢さんが作ったまんじゅうを頬張る鈴香さんの表情には、安堵とともに「まだまだ負けない」という意欲が満ち溢れていました。「ここの定年は90歳!仕事が生きがいだからね」この言葉はまさに、嫁姑の切磋琢磨の中からこぼれ出た、鈴香さんのほっこりアツアツの「生涯現役」宣言でした。
番組情報
- なかの家 中野加工所
【住所】大分県豊後大野市清川町伏野1520-1
【TEL/FAX】0974-35-3056
【メール】ghojin.nakano@outlook.jp
※まぼろしまんじゅう 3個入 530円(税込)