#479 家庭科室の朝ごはんやさん

2026年08月08日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) ABCテレビ制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

大阪市立西淡路小学校で、子どもたちのために朝食を作る活動をする表西弘子(おもにし・ひろこ)さん(80)。表西さんは10年前、「朝食を作ってもらえない、作ってもらえる環境にない子どもが多い」という現状を知り、当時の校長にかけあって家庭科室を使う許可を得て、「朝ごはんやさん」を始めました。近所に住む女性に声をかけ、月・水・金の週3日、各曜日6人で朝食を作っています。全員がボランティア。食材の買い出しから調理まで、すべて自分たちでやります。予算は1食200円。大阪市から150円の補助があるので、家庭の負担は1食たったの50円です。豚そぼろや卵の三食丼に餃子スープ、季節によっては恵方巻きや赤飯、かき揚げそば。デザートもメロンやイチゴ、プリン、ロールケーキといった充実のメニューです。家庭科室で朝ごはんを食べた子どもたちは、「ごちそうさまでした!いってきます!」と元気に教室へ向かいます。

表西さんは、熊本県の山間部出身。22歳で結婚し、大阪市へ来てから貧困家庭の支援に取り組んできました。「目の前で見てて、ほっとくのか、どうにかしようと努力するか、それだけの違いだよ」と話します。4年前は11万歩、自宅マンション11階まで階段を1日1往復し、元気そのものでしたが、1年半前に椎間板ヘルニアを患い、それ以降は腰の痛みに悩まされています。それでも週3日の「朝ごはんやさん」には必ず顔を出し、腰痛と闘いながら活動を続けています。表西さんは、なぜ、そこまでがんばれるのか?80歳の思いに迫りました。

編集後記

ディレクター:北村 崇(東通企画)

4年前の冬、表西さん(当時76歳)の密着取材が始まりました。
辺りはまだ真っ暗な早朝、表西さんは自宅から20分歩いてやってきました。カメラを回す私を見つけると、「暗闇でウロウロしてたら怪しまれまっせ。」と一笑。気さくで元気な姿が印象的でした。

表西さんは、小学校の家庭科室で朝ごはんを作る活動をしています。
新年1回目の朝ごはんは「雑煮・赤飯・なます・かまぼこ・ブロッコリー・いちご・プリン」。表西さんが声をかけた近所の女性と一緒に、50人分作ります。
ある日は「かき揚げそば・ポテトサラダ・レタス・プチトマト・オレンジ・ロールケーキ」。さらにある日は「お好み焼き・プチトマト・メロン・ゼリー」。メニューはかぶりません。
表西さんは「子どもが好きなもんばっか作ったってしゃあない!野菜を食べさせたい!」とキャベツを細かく切ってスープに入れたり、甘酢の肉だんごと炒めたり、様々な工夫をしていました。子どもたちは「ごちそうさまでした!」と元気に授業に向かいます。

今年の冬、取材を再開。
80歳になった表西さんは、椎間板ヘルニアを患い、5月には歩けないほど悪化・・・。
でも休むことなく参加する姿に、「生涯、朝ごはんやさんを続ける!」決意を感じました。

表西さんの生き方を見て、「私も定年後、ボランティア活動をしてみたい。第2の人生を、地域の子どものために・・・」と強く思いました。
番組をご覧になった方にも「第2の人生をどう生きるのか?」、そんな提示ができたと思っています。
いま、表西さんは腰痛と闘っています。
表西さんの思いを繋ぐ人が現れることを期待しています。
「私はやめへんで!なに勝手なこと言うてんねん!」と怒られそうですが。

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