#481 光ともして ~親子の居場所 夜泣きカフェ~

2026年08月22日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 四国放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

“夜泣き”は、赤ちゃんがいるどこの家庭にも起こりうる出来事です。しかし、その時間をひとりで抱えている母親が少なくありません。妊娠、出産、子育て。本来、祝福されるはずの時間のなかで、不安や孤独を抱え、誰にも言えないまま朝を待つ人がいます。

眠れない。泣き止まない。誰にも頼れない。そんな夜泣きに悩む母親たちのために、徳島市の商店街で月に一度開かれているのが、親子の夜の居場所「夜泣きカフェ」。午後8時から翌朝6時まで、
1歳6か月までの赤ちゃんとその親が無料で過ごせる、
全国でも珍しい取り組みです。

運営するのは、子育て支援に取り組む一般社団法人はぐっとの代表・森本裕大さん(38)と、妻でカフェの店長・柚花(ゆか)さん(34)。自身も長男の夜泣きに悩んだ経験から、「夜にも親子が安心して過ごせる居場所をつくりたい」と活動を始めました。空き家だった商店街の店舗を改修し、親子の交流拠点「hikari」をオープン。昼は親子カフェ、夜は夜泣きカフェとして、親子が過ごせる場所をつくっています。

しかし、夜泣きカフェは無料で運営され、利益はありません。本業の障害児通所支援と両立しながら、日中のカフェ営業や幼い子どもの育児にも向き合う二人。活動を続けることと家族との時間、そのバランスに悩みながらも、親と子どものためにできることを模索しています。

そんな夫婦がつくる夜には、親子が集まり、スタッフが寄り添い、学生や地域の人たちも関わっています。“子育てを家庭の中だけに閉じ込めない”という小さな実践を通して、孤独を個人の問題にせず、
社会全体で支え合う、夜泣きカフェの一夜を見つめます。

編集後記

ディレクター:山田成美(四国放送)

「孤育て」という言葉があるように、子育て中の孤独は今、大きな社会課題となっています。妊産婦の孤独・孤立が深刻化し、支援につながれないまま苦しむ人も少なくありません。
だからこそ、取材を通して印象的だったのは、夜泣きカフェを訪れる人たちが求めていたのは、特別な支援ではなく「誰かがいる」という安心感だったことです。

夜泣きカフェには、赤ちゃんを抱いた親だけでなく、一般のお客さんや地域の人たちも集まっています。そこにあるのは、「支える人」と「支えられる人」という関係だけではなく、ただ同じ夜をともに過ごして、ごはんを食べて、話をして、「またね」と言い合える。その何気ないつながりが、お母さんたちの表情を少しずつ変えていく姿を目の当たりにしました。

ドキュメンタリーとして十分に描き切れたかという課題は残ります。それでも、この番組を見た誰かが、少しでも明るいほうへ向かうきっかけになれば、それ以上に幸福なことはありません。森本夫妻や夜泣きカフェがともす光のように、この番組もまた、誰かにとって「ひとりじゃない」と思える小さな光になればと願っています。

番組情報

hikari building
【住所】徳島市籠屋町1-5 籠屋町商店街アーケード内
【TEL】088-635-6644
【公式HP】https://hikaribuilding.com/
【Instagram】@enentocafe @akari.no.hibi @omusubicafe.akari

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