岡山県岡山市北区建部町(たけべちょう)にある小坂田建設(おさかだけんせつ)。山間の町のどこにでもありそうな建設会社なのですが、建設業だけじゃないあるサービスを始め、話題になっています。それは「木の伐採」「イノシシ用の柵作り」「自転車置き場の設置」「お墓の草刈り」など、「お家の周りのお困りごと」を解決するサービスなのです。
代表を務めるのは3代目の小坂田英明(おさかだひであき)さん42歳。従業員は11名。ベテランから若手まで地元出身者が多い会社です。会社のある地域は、過疎化や高齢化が進んでいるのにも関わらず、小坂田建設には年間250件もの依頼が寄せられています。
これまで大がかりな公共事業を中心に経営を行っていた小坂田建設。今から6年前には、9年連続の赤字で倒産することまで予定していました。
そんな中、自社の強みを見つめ直した小坂田社長、「笑顔の多い社員と地域とともに歩んできた歴史」を活かすことが再生への道だと信じ、地域のお困りごとを解決するサービスを展開していったのです。
建設会社としての役目だけではない、地域を守りつづける建設業の新たなあり方。笑顔いっぱいの建設会社の挑戦です
編集後記
プロデューサー:松村 文彦(西日本放送)
どこにでもある町の建設会社さん。そんな建設会社が経営難を乗り越えるために6年前から始めたお家周りの困りごと解決サービスを追った今回。
高齢化率40%を超える山間の田舎町で従業員11人が食べていけるビジネスとして成り立っている。それも驚きましたが、主人公の小坂田英明さんが「ここは高齢化先進地域、誰も経験したことのない機会を経験できている」とおっしゃっていたのが印象的でした。
家人が高齢の為、お墓の手入れができずに竹林に覆われてしまった何基ものお墓の姿・・・。田舎は田舎なりに困っている。高齢化、過疎化、少子化、業者の空洞化、中山間地域ならではの問題など、本当に問題が山積していることに気づかされました。
そういう中で地域の建設会社がお手伝いする事で、地域を維持していく取り組みは、過疎化や高齢化に悩むいろんな地域にも役立てるのではないか?
公共工事に頼らない建設会社を維持していくビジネスモデルではないか?この放送を通じて、どこかの地域の一助になればというのが、制作に至った動機です。
「なぜ自分達の企業が創業し、地域に存在し続けているのか?地域に関わりを持つ意味とは?」その点を小坂田さんは突き詰めたといいます。
小坂田さんにとっての答えがラストシーンの言葉にあるような気がしてなりません。
番組情報
◆㈱小坂田建設
【住 所】〒709-3122 岡山県岡山市北区建部町川口1417
【電 話】086-722-0257
【H P】http://www.osakada.co.jp
※お困りごと対応サービスは岡山市北区建部町ならびに同町近郊での業務となっています。