#87 ラップで廃校阻止!北星余市高・生徒会長の激闘486日 前編

2017年4月30日(日)(テレビ朝日 放送) 北海道放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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生徒会長の「ビアン」こと小林毘(び)鞍(あん)さん(2年生)は、中学時代、地元の神戸で荒れた生活を送っていました。「お前の家、燃やしたろか!」北星余市に入学後も教師にそんな暴言を吐くビアンでしたが、ラップとの出会いで大きく変わっていきます。メッセージ性の強いビアンのラップは全校生徒の心をとらえ、自ら撮影したラップのプロモーション映像も動画サイトでアクセス数を伸ばしていました。

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おととし12月、学校にもビアンにもショックな出来事が起こります。「北星余市高校が廃校を検討」というニュースが流れたのです。生徒が減少した背景は、少子化だけではありませんでした…。「絶対に廃校にはさせない…」校長は新入生獲得のためにビアンにこんな依頼をします。「北星余市の教育をテーマした新作のラップを作ってほしい」。こうして誕生したビアンのラップは、様々なメディアに取り上げられ大きな反響を呼びます。

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去年4月、北星余市高校には前年を上回る数の新入生がやってきました。廃校問題にラップで立ち向かったビアンの486日にわたる奮闘記です。

編集後記

ディレクター:河野 啓(HBCフレックス)

北星余市高校を1988年の高校中退者受け入れ時から取材し、これまでに30本のドキュメンタリー番組を作ってきました。詳述は控えますが「ヤンキー母校に帰る」放送後思うところがあり取材を休止しましたが、おととし、10数年ぶりに取材のカメラを入れました。状況はその前から知っていたのですが、そのとき同校には廃校案が持ち上がっていました。久しぶりの取材は刺激の連続でした。全国から集まった生徒たちは魅力的で、豊かな感性と自分の言葉を持っています。トコロテン式にツルリと進級していった生徒などいません。だからぶつかり合うし、逆説的ですがそれゆえに相手の痛みも深く理解する力を持っています。教師の質などひとまずおいて、こんな仕組みのある場所だから尊いのです。改めてそれを痛感しました。

おととし2年生だったビアンは個性的な面々の中でもひときわ存在感がありました。学園祭で別のクラスを取材していると(おととしは違うテーマで取材していたので)、「もうすぐ俺のステージの時間やから撮って」とわざわざ呼びに来ました。彼のラップを聞いて、言葉を失いました。感涙に咽ぶ私がいました。おととし暮れ、翌年の入学者の予約面接が始まる重要な時期に、新聞2社が廃校問題をフライング気味に報じました。先生の言葉より早くマスコミで知った生徒たちは大きなショックを受けました。生徒募集に響くのは明らかでした。

この状況を変える武器は、ビアンのラップしかない…私はそう確信しました。また出来た曲がすばらしかった…。別の番組で全国放送すると、メディアの論調も「廃校、ちょっと待った!」に変わっていきました。

学校にとっても、私にとっても、ビアンがいてくれて本当によかった、と実感しています。

番組情報

◆北星学園余市高等学校
【住 所】〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町19丁目2-1
【電 話】0135-23-2165
検索⇒北星余市

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