#277 きょうも元気に! 鹿児島発“走るスーパー“

2021年10月02日(土)(テレビ朝日 放送) 南日本放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

緑豊かな鹿児島県曽於(そお)地区は、農畜産業が盛んな地域。一方で、人口減少や高齢化が進んでいます。そんななか、山間部などで暮らすお年寄りが、普段の生活で困っていることのひとつが「買い物」。身近にスーパーなどのお店が無い地域も多く、足腰が弱ったり、車の運転免許証を返納したりして、離れた市街地まで買い物に行くのが難しい人も…。

そんな人たちにとって、うれしい存在となっているのが移動販売車「わんぱくそお太くん号ジュニア」。車体は小さいながらも、生鮮食品や総菜、日用品など、およそ300品目にのぼる商品を積む、まさに“走るスーパー”です。

スタッフは、山下直子さん(61)と、今西なぎささん(23)の女性コンビ。母と娘のように息の合った二人は、どちらも明るく、優しく、そして元気!そんな二人がやって来ると、買い物ついでの楽しいおしゃべりで巡回先は活気づき、笑顔の花が咲きます。

月曜から金曜まで、1日に10か所ほど、週におよそ50か所を訪問する、山下さんと今西さん。お年寄りが買った商品を運んでカートに入れてあげたり、買い忘れがないよう、こまめに声をかけたりと、細やかな心遣いでとても頼りにされています。

「週に一度、二人に会えるのが楽しみ」と話すお年寄り。そんな人たちに山下さんと今西さんは、そっと寄り添い、変わりがないか見守ります。「そお太くん号」で、商品だけでなく、笑顔と元気を届ける二人、そして地域の人たちとの交流を見つめます。

編集後記

ディレクター:和田俊之(南日本放送)

「買い物よりも二人に会えるのが楽しみなのよ」。移動販売車「そお太くん号」のお客さんたちの言葉です。スタッフの山下さんと今西さんの「こんにちはー!」で始まる移動販売。この元気なあいさつの一声で、その場がとたんに活気づきます。

そお太くん号がとまっている時間は、1か所あたり15分から30分程度。このわずかな時間、スタッフとお客さん、そして、お客さんどうしの買い物ついでのおしゃべりで、にぎやかになります。冗談を言い合ったり、家族の近況を報告したり。ちょっとした話題に、みなさんがよく笑い、生き生きとする姿を見て、おしゃべりには人を元気にする力があることを実感しました。

「腰の調子はどうね?」、「暑いから水分取ってね、無理しちゃいかんよ」。そんな言葉をかけながら、お年寄りたちに寄り添う山下さんと今西さん。毎日、数十キロを走り、行く先々で、商品が入ったたくさんのケースを降ろしたり、積んだりを繰り返す作業は重労働でもあります。そんな大変な作業を、暑い中や雨の中でも一生懸命こなす二人。訪問を楽しみにしている人たちのもとへ、日々、笑顔と元気を届けています。

そお太くん号のような“走るスーパー”は、高齢化などを背景に、近年、各地で導入が進んでいます。便利に買い物ができるだけでなく、ふれあいの場や、見守りの役割も、これから注目されるのではないでしょうか。

番組情報

JAそお鹿児島
【電話】099-482-0005
【H P】https://ja-sookagoshima.or.jp/

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