#318 あのとうふ とってけろ ~宮城発!金融移動店舗車ものがたり~

2022年09月24日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 東北放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

全国屈指の温泉町、宮城県大崎市鳴子地区。山形県や秋田県にほど近く、山々に囲まれた自然豊かな場所です。日本に11あるといわれる泉質のうち9つを楽しめる温泉郷として古くから名高いこの地も、今は過疎・高齢化のあおりを受けています。

そんな地域を救うために走る、一台のトラックが…。「JA新みやぎ いわでやま支店」が運営する「金融移動店舗車」です。車内では食品・日用品の販売に加え、金融窓口での手続きが可能。7つの営業場所をそれぞれ週に1度ずつ回るこの車の存在は、商店がなくなってしまった地域にとっては、まさに救世主。

車に乗るのは3人のスタッフ。最年少の横谷 楓さん(26)は金融移動店舗車に乗り始めてまだ半年。自身のおじいさん・おばあさんの年齢に近いお客さんたちとの会話を日々楽しんでいます。そんな横谷さんを見守り、サポートするのは、リーダーの中川彰子さん(57)。そして最年長の髙橋 敏(さとり)さん(71)はおばあちゃんたちのアイドル的存在。お客さんの欲しい商品探しから家まで荷物を運ぶことも。

少ないスタッフで日々営業を行う「金融移動店舗車」ですが、採算がとれているわけではありません。毎日片道30分以上かけてお客さんのもとへ向かうのには理由が。それは、生活に欠かせないものとして、心待ちにする人々がいるから…。スタッフはそんなお客さんとの会話を通し、日々元気をもらっています。ゆったりとした時間と、心温まる日常を見つめます。

編集後記

ディレクター:佐々木慶(東北放送)

「金融移動店舗車」という名称を初めて聞いたとき、果たしてどういう車なのか、まったく想像がつきませんでしたが、実際に接してみると、思っていた以上のサイズ感と、車の中にいることを忘れてしまうくらいの多様な設備に驚きました。

開店が近づくと、その車をめがけ四方八方からお客さんが歩いてやってきます。一か所あたり週に一度の営業。皆、思い思いに買い物や出入金手続きを行い、用事が済んでも、スタッフや居合わせたお客さん同士で会話を楽しみます。89歳の常連のおばあちゃんは、買ったばかりのお気に入りの栄養ドリンクを、店内の椅子に座って、談笑しながら飲むことが、週に一度の大切なルーティン。リラックスして、ゆったりと時を過ごすことが出来る、かけがえのない空間です。

スタッフの3人が、車を持たない地元のおじいちゃん、おばあちゃんたちから、本当に信頼されているということも取材を通して強く感じました。「これ重いから家まで持っていってちょうだい」と頼まれる最年長スタッフ髙橋さん。小銭が分からないから、とお客さんから財布を渡され、最年少26歳の横谷さんやリーダーの中川さんが支払いを手伝う姿もありました。少ない人数で日々営業を行うことは大変なことだと思います。しかし「この人たちだから安心する」という多くの声がスタッフを後押しし、広い営業エリアをたった3人でカバーする原動力となっています。そんなあたたかい関係が、映像を通して伝われば、と思います。

番組情報

JA新みやぎ いわでやま支店 
【電話】0229-72-0004

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