#470 ヤギとチーズと冒険と ~世界が認める東京酪農家~

2026年06月06日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) テレビ朝日制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

都心から車で90分、自然豊かな山あいに養沢(ようざわ)ヤギ牧場はあります。およそ20頭のヤギが暮らすこの牧場を一人で切り盛りするのが堀 周(いたる)さん(36)。育てたヤギのミルクでチーズを作っています。堀さんのつくるチーズは、去年、世界的なコンテストで5000点余りのチーズの中からトップ14に選ばれました。

自給自足の生活に憧れていた堀さんは、大学を卒業後大手建材メーカーに就職し、自らの理想の道へ進むため3年で退職。時代や周囲の環境に左右されない自立した“強い生き方”をしたいと考えました。そんな時、テレビで偶然見かけた酪農家の姿が目指す道筋と重なり、原料から自ら生産するチーズづくりの道を志します。消費の中心地・関東で勝負したかった堀さんは、関東に多い山あいの傾斜地でも飼育できるヤギのチーズを作ろうと考えました。そして、6年前、実家近くの使われていない土地を借りて一人で牧場を切り開きました。

冬はヤギのミルクが出ないオフシーズン。牧場の整備に精を出します。より広い敷地で放牧をするための柵づくりでは、急な斜面を重い道具を手に何往復も。歩くだけでも大変な重労働ですが、堀さんは「生きてるという感じがする」と笑顔。

春はヤギの出産の季節。新しい命が続々と誕生し、母ヤギからミルクが出始めます。これが、チーズづくりの第一歩。そんな中、心配なヤギも…。それが8歳になる最高齢のミーちゃん。堀さんが初めて飼った特に思い入れの強いヤギです。いきみ始めてから数時間で通常なら生まれるはずが、3日経っても生まれる気配がありません。死産も覚悟する堀さんはおなかの子どもも心配ですが、何よりもミーちゃんが心配です。果たしてミーちゃんは、無事出産することができるのでしょうか。

そして始まるチーズづくり。発酵をともなうチーズづくりは、とても繊細な作業です。おいしいチーズをつくるコツは「いいミルク」だと語る堀さん。4月中旬に出来上がったチーズを牧場にやってきたお客さんと共に試食します。今年のチーズの出来栄えは…。

誰にも頼らず自分自身の力で生きたいと考える堀さんは、この牧場で「冒険をしている感じ」だと語ります。冬から春にかけてのあきる野の豊かな自然の中で、堀さんとヤギたちの「静かな冒険」を追いました。

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