#475 ビートで輝け! ~DJ介護士のロマンディスコ~

2026年07月11日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 静岡放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

静岡県静岡市で介護福祉士として働く、大滝亮輔(りょうすけ)さん(38)。高齢者施設で介護にあたる毎日ですが、実はもう一つの顔があります。それは「DJ」。大滝さんは「介護」と「音楽」を組み合わせた音楽イベント「ロマンディスコ」を開催しています。“DJ介護士”大滝さんが作るロマンディスコでは、高齢者施設がディスコ会場に変身します。昔懐かしい歌謡曲やダンスナンバーで、お年寄りたちはペンライトを手に、歓声を上げて大盛り上がり。音楽に合わせて体を動かしたり、大きな声を出したりと、知らず知らずのうちにリハビリやストレス発散になる要素も盛り込まれています。「若返りました!」「また10年長生きするよ!」イベントに参加したお年寄りたちは、生きるエネルギーでいっぱいになります。

こうした特別な時間をお年寄りに提供する大滝さんですが、介護の仕事についた当初は、自分の仕事に胸を張れなかったといいます。しかしある出会いをきっかけに、介護士でありDJでもある自分の可能性を見つけ、高齢者を対象にしたロマンディスコを思いつきました。

「変わらない毎日に少しでも刺激を与えたい」「一瞬でも喜びを感じてほしい」そんな強い願いで大滝さんはロマンディスコを演出します。その空間は、大滝さん自身が輝く瞬間でもあるからです。しかし、大滝さんの施設に、施設での暮らしに希望を見いだせない一人のお年寄りがいて…。

ロマンディスコは評判を呼び、全国から開催の依頼がくるようになりました。新たな介護のカタチを提案するイベントで、大滝さんが作り出す非日常の空間や、お年寄りの笑顔が輝く瞬間を追いました。

編集後記

ディレクター:竹川知佳(静岡放送)

 「お年寄りってこんなに、はっちゃけるの」。初めて「ロマンディスコ」の取材をした時、普段は見ることのないパワフルなお年寄りの姿に、衝撃を受けました。最高齢の参加者は103歳。「いくつになっても楽しいことは好きだよね」と、当たり前のことを実感したのを覚えています。イベント終了後、お年寄りが口々に言う「若返った!」という言葉。「病は気から」といいますが、気持ちにつられて、お年寄りたちの足取りも軽やかになっているように見えました。

 「ロマンディスコ」を開催している“DJ介護士の大滝亮輔さん。「DJ」と「介護」は全く違うものに思えますが、大滝さんは「人の表情やしぐさを見ながら、どうやって楽しませようか考えるのは同じ」と教えてくれました。納得したのと同時に、介護を「お世話をする仕事」ではなく、「楽しませる仕事」と考えているところに感銘を受けました。大滝さんはいつも明るく、施設の利用者はもちろん、同僚や私たち取材クルーまで、常に周りを楽しませようとしていました。今回、初めてのドキュメンタリーの取材に不安でいっぱいの私でしたが、大滝さんが「楽しんでやろう!」と声をかけてくれ、何事も前向きに取り組む姿勢に、私自身も励まされました。

「ロマンディスコ」でお祭り騒ぎをしても、数日後にはイベントに参加したこと自体を忘れてしまうお年寄りもいらっしゃいます。それでも、一瞬でも、わくわくドキドキした感情はどこかに残り、その人の人生に彩りを添えていると信じています。私の祖母も高齢者施設に入所していました。施設での生活を選択することは、ご本人にも、ご家族にもいろいろな葛藤があると思います。超高齢化社会の日本で、「介護」における楽しみの選択肢がもっと広がり、歳を重ねてもパワフルに生きられる環境が増えたらと願っています。

番組情報

大滝亮輔さんインスタグラム
@gen1106

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